明日は見切り売りと権利取りの売り買い交錯のもみ合いか?

著者:市原義明
投稿:2017/03/27 19:44

◆円高と日経平均の下落は、年初に似た動きになっている

28日(火)の日経平均は、見切り売りと権利取りの売り買い交錯で横ばいの想定です。

週明け27日(月)の日経平均は、1ドル=110円台前半に進んだ円高が警戒されて、大幅反落になりました。

先週末の米国市場ではオバマケアの代替法案撤回が手がかりになり、ドルが買い戻される展開だったのですが、東京市場で改めてドル売り、円高になりましたから、トランプ政権の政策期待が後退したということなのでしょう。

日経平均は2月9日以来の19000円割れとなり、5日線に沿った短期下落が継続しました。5日線と75日線がデッドクロスしていますから、安値模索になりそうな動きです。

今日の流れで明日は続落になりそうですが、3月権利付き最終日なので配当や株主優待の権利取りの買いが入りやすい日でもあります。下値不安を抱えながら、売り買いが交錯する横ばいの想定とします。

一方、日経平均の下落要因であるドル円は、いったんは円高が一服する水準に近づいていると考えられます。

今回の円高は、1ドル=115円台からスタートして、1ドル=110円台前半まで5円程度の円高が進んでいます。

年初の円高が1ドル=118円台から1ドル=112円台まで6円の円高でいったん止まっているため、ほぼ同じ値幅です。

また、ドル円のざっくりした値幅観測は、1ドル=118円、115円、112円が節目で、おおよそ3円幅のレンジと考えると、次の節目は109円と考えられます。

年初からの円高と3月中旬からの円高は日柄、値幅ともに同じくらいですし、109円台が節目と考えると、そろそろ行き過ぎた円高が一服する可能性があると思われます。

日経平均は3月13日の19633円から下落しているため、1000円下がると今年の安値である18650円と重なります。

年初の円高に連動したときの日経平均も19600円から18650円まで下がったため、こちらも似たような動きになっています。

ドル円が1ドル=110円の攻防となれば、日経平均も今年の安値水準を意識した攻防になるのではないかと思われます。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想