「近くて遠い105円」だが、テクニカルはさらに好転…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/10/27 11:05

◆104円割れを回避し、値を戻す

※ご注意:予想期間は10月28日と表示されていますが、本日(10月27日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


104円割れを回避したドル円は、ジワリジワリと値を戻していきました。

NYダウ高が継続、週間在庫減の影響にて原油が一時50ドルを回復したことも、ドル買いを促したと見られます。
米10年国債利回りが1.79%台に上昇するにつれて、104.60円水準へと押し上げられていきました。

◆「近くて遠い105円」が続いているが…?

もっとも25日高値(104.869円)を窺うほどの勢いは見られておらず、頭を押さえられました。
値位置を切り上げたことで“一旦の上値達成感&米年内利上げは織り込み済”を背景とした“利益確定のドル売り”がより顕著となる可能性は否めず、25日高値手前には国内輸出筋とみられるドル売りオーダーも散見されています。「近くて遠い105円」が続く可能性は、覚悟しておかなければならないのかもしれません。

◆それでもテクニカルはさらに好転!

それでも昨日の反発で、何度となく跳ね返されてきた“7/21高値(107.481円)~8/16安値(99.518円)の下落に対する61.8%戻し(104.439円)”を、わずかなりとも“終値ベースで初めて”上回ってきました。さらにテクニカル的な好材料が積み上がった格好であり、これを背景に“ドル買い安心感”が生まれても何ら不思議ではないと考えます。

昨日と同じく「104円台で底堅い動き」を中心に据え、「高いところはついていきたくない」も継続となりますが、「さらなる上値追いへの期待大」と見たいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:105.166(週足・一目均衡表基準線)
上値4:105.000(大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:104.869(10/25高値)
上値2:104.718(ピボット1stレジスタンス)
上値1:104.612(10/26高値)
前営業日終値:104.473
下値1:104.314(10/26の50%押し)
下値2:104.244(10/26の61.8%押し)
下値3:104.123(ピボット1stサポート)
下値4:104.008(10/19~10/25の50%押し、10/26安値日足・一目均衡表転換線、大台)
下値5:103.804(10/19~10/25の61.8%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:21 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想