雇用統計次第で今夜にも105円へ

著者:川島寛貴
投稿:2016/09/02 17:15

利上げ時期を左右

今週、ドル円は順調に上昇し101円台後半から104円ちょうどまで上昇。

金曜日の安値からは4円の上昇となっており、年内利上げと9月利上げの可能性を織り込みに行っていると感じさせてくれます。
米国株も崩れておらず、株式市場も利上げに対する耐性はできているようです。

そんななかで、今回の雇用統計は利上げ時期が9月になるのか12月になるのかを占ううえで非常に重要です。

昨晩は、ISM製造業景気指数が予想52.0に対して結果49.4というまさかの50割れとなったことから、利食い売りが殺到し104円から103.10円まで下落。
金曜日からの上昇の過程での最大の下落幅となりました。
昨晩は高値から90銭下落し、戻りは30銭と小幅となったことから、トレンド転換の不安を覚えました。

しかし、逆張りの※売りポジションも溜まってきていたことから、徐々に底堅くなり15時には昨晩の戻り高値である103.40円を突破してきました。
※大手FX会社のポジション比率より

下げ幅の半分以上戻したことで、市場のセンチメントはまだまだ良好。
買いたい投資家が多いのだということが分かります。

ドル円チャートを見ても100円から104円まで4円上昇し、押し目はまだ約1円と非常に強い相場となっております。
本日、本邦輸入勢と米系短期筋の買いが観測されている102.80円付近(上昇幅の3分の1程度でもあります。)を割り込まない限りは上昇トレンド継続でしょう。

この流れで8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が15万人以上という結果が出てくれると、落ちたところは拾いたいというのが市場コンセンサス。ロンドンフィックスを迎えるころには104円を見ることになるのではないでしょうか。
(104円には本日のNYカットも観測)

しかし、13万人などという結果となるとさすがに昨晩利益確定しなかったロング勢も一斉に利益確定に動くことが考えられますので、102円台前半から半ばに向けて急落する動きとなりそうです。

今週は欧州時間にドル買いが続いていることから、発表までのドル円は安定推移し、発射台は103円台半ばで迎えることでしょう。

ドル円は104.50円と105.00円のコールオプションが買われておりますので、目先のターゲットはこちらになるのではないでしょうか。

20万人以上となれば、今夜は最低104.50円。
週明けのギャップアップで105円タッチを見込んでいます。


ちなみに、金曜ロードショーはジブリではなく『オール・ユー・ニード・イズ・キル』です。

良い週末をお過ごしください。
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想