結果を問わず“大きく動く可能性大” - 期待大きいが“決め打ちは厳禁”…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/08/26 11:37

◆ポジション調整優先で動意薄

※ご注意:予想期間は8月27日と表示されていますが、本日(8月26日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


昨日もイエレンFRB議長講演を控えたポジション調整が優先され、大きく動意づくことはありませんでした。
堅調推移は維持しましたが、前日高値水準(100.60円付近)を大きく上回ることは出来ませんでした。
なお昨日発表された米耐久財受注はかなりの好内容(+4.4%、輸送機除くは+1.5%)でしたが、特に材料視されることはありませんでした。

◆注目のイエレンFRB議長講演!、見方は割れているが…?

こうした中、いよいよ本日はイエレンFRB議長講演が行われます。
注目は“利上げ時期の明示”ならびに“そのペース”であり、「タカ派に寄ればドル買い」「従来通りならばドル売り」と考えられるところです。

見方が割れるところですが、昨日のジョージ・カンザスシティー連銀総裁発言にて、直近のタカ派(近い将来の利上げ支持)寄り発言は“6人へと拡大”しています。
このため「イエレン議長も同調する可能性は十分」と、個人的には考えています。
ただ「9月利上げの地ならし」をマーケットが“前のめり的”に注目している可能性が残り、そうなると「タカ派に寄っても、9月利上げに触れなければドル売り」に可能性も残っていることになります。

◆決め打ちは厳禁、「動くのは確認してから」

いずれにしても“直近の動きの鈍さ”を考えると、“エネルギーは相当貯め込まれている”と考えられます。
つまり「タカ派/ハト派/金融政策への言及なし」のいずれでも、“大きく動く可能性大”と考えることが可能ということです。
前記したように、個人的には“タカ派⇒ドル急伸”を期待し、「20日移動平均線(本日は101.002円)突破」「7/29~8/16の38.2%戻し(101.833円)を目指す」という展開を描いていますが、ただし決め打ちは厳禁…。
「発表までにポジションを軽く(もしくはなくす)」しておき、「動くのは確認してから」が求められる局面と考えたいところです。
もし100円割れで週を跨ぐことになると、来週は「かなり円高が進行」する可能性があることを、頭の片隅に置きながら…。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

注:大きく動意づくことが想定されるため、少し拡大しています。

102.264(8/12高値)
102.000(大台)
101.833(7/29~8/16の38.2%戻し)
上値5:101.451(8/15高値、8/8~8/16の61.8%戻し)
上値4:101.284(8/16高値)
上値3:101.002(20日移動平均線、大台)
上値2:100.922(8/22高値、8/8~8/16の76.4%戻し)
上値1:100.624(8/24-25高値)
前営業日終値:100.529
下値1:100.291(8/25安値)
下値2:100.091(8/24安値、大台)
下値3:99.862(8/19安値、8/23安値)
下値4:99.646(8/18安値)
下値5:99.518(8/16安値)
99.000(大台)
98.898(6/24安値)
97.977(13/11/8安値、大台)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:48 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想