マーケットはドル円の100円割れを渇望!?

著者:川島寛貴
投稿:2016/07/08 20:35

米指標が良くとも跳ねたら売られる展開

英国の不動産ファンドの解約停止などを受け、火曜日にポンドを筆頭に大きく下落し、水曜日にセリングクライマックスのような値動きがありました。
ポンドが底打ちした後に、ドル円も夕方に100.20円で底打ちをし、101円台まで値を戻すこととなりました。
この100.20円には巨大な買いオーダーがあったといわれています。

しかし、今週出てきた米国の経済指標が軒並み良かったものの、ドル円は上がれば売り叩かれる展開となっています。
本日、浅川財務官の発言でドル円が上昇した際には待っていたかのように売りが入ってきてこれが本日の高値となっています。
この値動きを見ていると、ドル円は上がったところを売っておき100円割れの時にポジションを保有していたいという投資家の心理が見て取れます。

下値では年金でも買っているのでしょうか。100.20円付近で2回止められているので、安値を叩きたくはないいうところ。この状態では、本日の雇用統計で100円を割り込んだところは一旦大きな利食いが入り、長い下ヒゲをつけるのではないでしょうか。

良い結果が出た際にはこれまでと同じように『跳ねたら売り』となり、100円割れを目指すのではないでしょうか。

しかしながら、気になるのは非農業部門雇用者数の予想値が18万人ということです。前回ベライゾンのストライキがあったとはいえ、今回のこの予想値が出るというのがにわかに信じられません。

どんな数字が出るかは神のみぞ知るところですが、マーケットは100円割れを目指す流れとなっていると考え、跳ねれば売り、99円台に突っ込めは一度は100円台に戻るという展開になるのではないでしょうか。
川島寛貴
株式会社IEYASU 代表取締役
配信元: 達人の予想