ＰＥＲ・ＰＢＲとも超割安

　太平電業<1968.T>の切り返しに期待したい。同社は発電所を主力とするプラント工事会社で、火力発電所の補修工事など旺盛な需要を取り込み、業績拡大路線を走っている。１６年３月期の営業２ケタ増益に続き、１７年３月期も前期比５．３％増の５４億円を見込んでいるが、上振れ期待もある。

　電力小売りの全面自由化を受けた新電力による設備投資需要が、電力プラント工事関連企業にとって収益機会の拡大につながっている。発電所建設計画が相次ぐなかで、発電所主体の同社にとっては追い風が強い。販売先の三菱重工経由で西日本向けに高実績を持つが、三菱重・日立の部門事業統合に伴う火力発電所の更新需要活発化が収益を押し上げる。自社株取得など株主還元に積極的な点も評価。

　ＰＥＲ１０倍、ＰＢＲ０．７倍前後という株価指標面からの割安さも評価材料。目先の押し目は拾い場となりそうだ。（銀）

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）