4/11安値を突破できるか…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/05/06 11:15

◆一時105円台に突入も、すぐに値を戻す

※ご注意:予想期間は5月7日と表示されていますが、本日(5月6日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


東京勢が不在となった3日には、再び仕掛け的な円買いが優勢となりました。
予想外の利下げで急落した豪ドル円の影響もあって、ドル円は一気に105円半ばまで売り込まれました。

もっとも黒田日銀総裁の「追加緩和への可能性発言」や、麻生財務相/安倍首相の「介入示唆発言」もあり、その後はドル買い戻しが誘われています。
107円台へと巻き戻されると、その後は米雇用統計を控えた“動きにくさ”もあり、膠着状態を続けています。

◆本日は米雇用統計、予想通りならもう一段の巻き戻し(戻り)が期待できる

こうして想定以上に下方向に突っ込んだものの、買い戻し優勢の中で東京タイムへ帰ってきました。
前記したように本日は米雇用統計が予定されており、動きづらい展開が想定されるところです。

その米雇用統計は“非農業部門雇用者数:+20.0万人”“失業率:4.9%”“時間当たり平均賃金:+0.3%”と、概ね好内容が予想されています。
このため事前予想通りだと“堅調な労働環境維持⇒早期利上げ期待をサポート”が意識されやすく、もう一段の巻き戻し(戻り)も期待できるところです。

◆ポイントは“4/11安値(107.626円)”

前月改善の反動減とは見られるものの、前哨戦であるADP雇用統計が事前予想を大きく下回った(+15.6万人)ことは気になるところです。
また「105円半ばで底を打った」と確認されたわけでもありませんので、戻り売り圧力は“相応以上に湧いてくる”と考えるのも自然です。

それでも目先の重要な上値メドと見られる“4/11安値(107.626円)”を上回ると、巻き戻し(戻り)に拍車がかかる可能性は否定できません。
円買いの過熱感も、一応は治まっています。
結果次第ではありますが、そこに期待したいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:108.195(4/29高値、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:107.966(4/28~5/3の38.2%戻し、大台)
上値3:107.859(ピボット2ndレジスタンス)
上値2:107.626(4/11安値、ピボット1stレジスタンス)
上値1:107.478(5/5高値)
前営業日終値:107.254
下値1:107.000(大台)
下値2:106.873(ピボット1stサポート)
下値3:106.795(5/5安値、5/3~5/5の38.2%押し)
下値4:106.514(5/3~5/5の50%押し、ピボット2ndサポート)
下値5:106.252(5/4安値、5/3~5/5の61.8%押し、ピボットローブレイクアウト)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:38 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想