さらなるオーバーシュート怖いが、ネガティブへの感応度は下がっている…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/02/05 11:51

◆米金利先高観はさらに後退 - ドル円116円台

※ご注意:予想期間は2月6日と表示されていますが、本日(2月5日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


ドル売りが止まらない…。

弱い米経済指標となり、前日のダドリーNY連銀総裁の“ハト派発言”が蒸し返されたからです。
米金利先高観はさらに後退し、118円付近のもみ合いを下放れたドル円は116円半ばへとさらに下落幅を広げました。

◆“ドルのセンチメント悪化”は否めない、ただ思惑は飛躍しすぎ…!?

「3月利上げは困難」との見方が台頭しており、「米金利先高観も後退」という状況ですので、“ドルのセンチメント悪化”は否めません。
ただそれですぐさま“年内の利上げゼロ”へと飛躍する思惑は、やはり“往き過ぎ(オーバーシュート)”と感じます。

オーダー状況を見ると、昨日安値水準にて“まとまった規模のドル買いオーダー/ストップロスのドル売りオーダー”が“背中合わせ”で展開しています。
このため「無理やり割り込みにかかる」といった“仕掛け的な動き”には注意しておく必要がありそうです。
ただ本日は米雇用統計当日ですので、「発表までは動きづらい」という展開が想定されます。
そして「発表後は結果次第」ということになりますが、事前の思惑はすでに先走り気味に下方向へ傾斜しており、“ネガティブへの感応度は下がっている”ことが考えられます。

“落ちるナイフ”状態は続いていますので、安易に掴みかかることはなかなかできません。
また“曲り屋”と化している状況でもありますので、さらなるオーバーシュートが怖いのも事実です。
それでも「そこそこの結果であれば(15万人割れ等の極端に悪い結果でなければ)、巻き戻しが入る可能性は十分」と考えます。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:118.229(2/4高値、20日移動平均線)
上値4:117.811(ピボット1stレジスタンス)
上値3:117.585(2/4高値後の61.8%戻し)
上値2:117.385(2/4高値後の50%戻し)
上値1:117.186(2/4高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:116.758
下値1:116.476(1/21安値、2/4安値)
下値2:116.124(ピボット1stサポート)
下値3:115.978(1/20安値、大台)
下値4:115.848(15/1/16安値)
下値5:115.566(14/12/16安値、ピボット2ndサポート)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

12:05 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想