ほんま そうかいさんのブログ

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平成相場三昧伝 還暦記念49日間速習(死の哲学)

☠チベットの死者の書を讀む第14日目

そこは中世インドの遊郭。


 髪は漆黒。美麗な顔。豊満なる乳房。蜜蜂のやふにくびれた體(カラダ)。若く美しひ遊女が、はなやいだ享楽の宴席をフト離れて、納戸へと行ってみると勝手口に、ひとりの托鉢僧がゐる。

よく見ると、暗がりのなかに若い秀でた顔が見ゑる。


 遊女は、遊び心を起こした。「お坊様、中へお入りになりませんこと」。すると、夜が牙を、むいた。

すざまじい稲妻が、夜のしじまを裂いた。

『女よ、いまはまだ、その時ではなひ』おそろしひ声が、夜空に鳴り響いた。


 やがて月日は、ながれ、その町には、疫病が流行った。

そして、その遊女は、疫病に罹り、町はずれの道端に捨てられた。

☠死ぬのを待ってゐたころ、ひとりのお坊様が甲斐甲斐しく、その女の介護をする。

歳は、とってはゐるが、まちがいなく、むかしの若い僧侶だ。

春風が、野をわたって、そよいでくる。

すると、またあの声が聞こゑる。

『女よ。再会の時が来た』。

                出所;ラビンドラナート・タゴール詩集


 う~ん、いまごろ道端に捨てられる御老人や病人は、いなひ。

ただし、施設や病院に捨てられたも同然の御老人多し。

ウラギリですぞ。いやさ、捨てる子もカルマ悪し。

あぁ、吾は、母の介護、ホスピス、死。そして転生(ポワ)を見守らん。

さて、死者の書リーディングは、第三バルドー(転生のバルドー)にて、少し足踏み。大體(だひたひ)死後21日目ぐらひのところ。 

                             つづく。

             第14日目 おはり


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