kabukabumanさんのブログ
IPO銘柄を買うなら上場前の決算は赤字の方が低リスクかも
今月のIPOは28社に上りますが
銘柄ごとに見て行くと、上場初日または初値が最も高く、その後下落の一途を辿るものもあれば
初日からS高連荘という銘柄まで様々です。
勿論成長が期待出来る業種ほど公開価格より初値が大幅に高くなる傾向はありますが
公開価格の水準が上場直後の株価に相関していることも事実だと思います。
例えば、今月のIPO28社のうち、公開価格のPER一桁が6社(最低は今村証券の3.30倍)
逆にPERマイナスの企業が4社(最高はクラウドワークスの-1,000倍)
その他のIPOもPER10.22倍のU-NEXTから200倍を超えるアドベンチャー、MRT(12/26上場)まで
銘柄ごとにかなりバラ付きがあります。
因みにIPOの公開価格は、多くの場合類似会社比準方式に準拠するので
同業且つ同規模の上場会社の時価総額から理論価格を算出し
そこからIPOディスカウントを差し引いて決まります。
つまり公開価格のPERが低いということは、上場直前が好決算で
PERがマイナスの場合は、少なくとも上場直前が赤字決算だったことになります。
しかし過去の事例として、上場するまでは何とか業績を右肩上がりにして
上場時の資金調達を終えた途端業績が悪化たり、成長が止まる企業も少なくありません。
酷いケースでは、上場前に粉飾決算を行っていた企業もありました。
しかも上場前の詳細な企業情報は個人には解かり辛いので
少なくとも長期保有をするにはかなりのリスクを覚悟する必要があると思います。
そう考えると、皮肉なことに、上場直前の決算は赤字の方が
投資対象としては案外低リスクだと言えるかも知れません。