ユリウスさんのブログ

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新エッセー岡部塾(5)-合評・添削指導

 今日は岡部塾の第五回目。今日の合評・添削指導対象作品は次の6っつ。

1 エッセー妄想 
2 ほくろ
3 招かれざる客
4 「恐」子園球場にようこそ!
5 マイシューズ狂想曲

 「エッセー妄想」という翔年の作品は合評の一番目と言うこともあって、文章の要素、文章の構成などさまざまな角度から光を当てて、詳しく指導していただいた。
 作品に大きな欠点があると分かっていたが、「妄想」ということで「まぁいいや」と自分に都合よく考えていた箇所を講師に図バリと指摘された。それは

1 「一つの作品」で「言いたいこと」は”たったひとつ”ということ。全体の構成する作業が必要であるということ。
→ これには裏話がある。作品を提出した後で、読書家のYさんにこの作品を見せたところ、彼女は「前半(モンテーニュ)と後半(女性の卒倒)は異質だから、前半はなくても良いのでは。卒倒のエピソードは面白いけど」と手厳しかった。
 講師の指導もまさにその点だった。ただし、さすがは先生、次善の策として、ラストに次のような文章を加えることでなんとかなるという下案を示してくださった。
「ここまで考えてきて、私はハタと膝を叩いた。『エッセーのネタになりそうや』
 私のエッセー妄想病はしばらく治らないかもしれない」
 欠陥を知りながら具体的な策を見出せず、「妄想やから、まぁいいや」と放置していたまさにその箇所に、一つの対処の仕方(テクニック)を教わったのはありがたかった。

 その他の指摘事項は

2 「~という文章の力」という表現では中身が分からない。「~」を勝手に読者がイメージしてしまわないように、具体的に記述するのがよい。
→ 翔年は抽象表現を読者に分かりやすく具体的に説明できる表現方法を身につけなくてはならないようだ。

3 ラストの重要である。1と関連して、エッセーにおける「ラスト」の重要性について教わる。読者は「終わり方のうまさ」で作品を評価するものと思えと。

4 体言止めは安易に使うな。ここ一番に使うと効果あり。

5 しまう。」は「。」は不要で、しまう」でよい。
→ これが最近のルール。翔年は全然知らなかった。


他の生徒の作品の指摘事項も書き留めておこう。

6 構成は大切。
→ 翔年がうまいなぁと思っていた二つの作品も構成に難があるという指摘だった。
読者に訴えかけるには、一つ一つの文章の表現力だけでは不十分。構成によってずいぶん読み手の印象が強められるといいうことを、具体例で教わった。
→ 翔年も含め、生徒は構成力が弱いことが明らかになった。

7 上に関連して、下書きはたっぷりの分量を書く。そこから削っていくのが良い。

8 下書きから清書までに時間的間隔をあけるのが良い。そのほうが、「読者の立場」にたって、冷静な読み直しができる。
→ Blogの場合、政治イベントや事件のコメントなどは鮮度が大事だと思うから、翔年は書いて直ぐにアップする。
 ところが、例えば「語源の快楽」とか「裁判員制度」などについて書いた場合は、直ぐアップしないで2,3日おいてから読み直してアップすることが多い。冷静になって読み直しができると経験的に知っているから。ただし、この場合は筆の勢いが弱まってしまう恐れが無きにしも非ず。だから、この点だけは注意するようにしている。

9 韻を踏んだ表現、繰り返し表現は強調できる。

10 エッセーは発表する文章(赤の他人が読む)だから、フォーマルな書き方になっていなければならない。略字は失礼と心得よ。

 今回は教室の見学者が一名見えて熱心に聴講されていました。
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