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霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」は超オススメ!

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霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」という本を読んでみた。
遅読の私でも3時間くらいで読了。しかし、中味は濃い。

経済学に疎い私のような者にも、埋蔵金とは何か、日銀の役割は何か、などの話題が非常に判りやすく説明されている。対談形式だから読みやすいのかも知れません。
中でも自分が気になっていた幾つかの点について、納得の行くの説明がされていたので書いておきます。

ガソリン税のこと
以前から「ガソリン税が下がると確かに生活上は楽だが、環境的に良くないような・・・」とボンヤリ思っていたのですが、100年くらい前にイギリスのA.ピグーという経済学者が「公害を出すものには課税をしろ」と言っているらしい。
これは米国以外の世界では常識の考え方なんだそうで、ピグー税と言うそうです。「税金をかけてもいいなら経済活動をやってもいい。それで公害が少なくなって、経済活動との調和が取れる」という考え方。
なるほど。
民主党の「ガソリン値下げ隊」って、何となしにポピュリズムというか目先の利益で庶民を釣っているような気がしていましたが、これは世界的な潮流に反した活動だったんですね。


ちなみに、このガソリン値下げ隊の発会式で、菅直人氏が何度も

「ガソリン値上げ隊」

と叫んで周囲の失笑を買っている映像がTVで放映されていましたっけ。
今でも思い出し笑いしてしまいます ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ

財政政策のこと
景気が悪くなると、すぐ公共投資とか言う話がでてきますが、コレって本当に景気対策になってんの?と思っていたら、これもマンデル・フレミングというお二方(ノーベル賞学者)が「変動相場制の元では財政政策は効かない」ということを理論化しているとのこと。

本書の説明によれば、以下のとおりです。
「財政政策をやるときには国債を発行して公共投資をするのが一番典型です。国債を発行して民間から資金を集めると、金利が高くなる。金利が高くなると為替は円高になる。金利が高くなって円高になると、公共投資をして内需を増やす一方で、円高になるから輸出が減る。そうすると公共投資の増が輸出減で相殺されちゃう。」
なるほどね。
それでも政治家が景気対策で公共投資をしようとするのは、無知というより自分が選挙で勝つため。そして、ここでも私も含む民衆は目先の利益に釣られてダメな政治を支援してしまったりするわけですね・・・

そのほか、なるほどが続く内容と鋭い舌鋒。
約170ページを3時間で読み切って、大満足な一冊でありました。



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