Raguelさんのブログ

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日本株は本当に割安なのか


2/24のコラムで、昨年来の暴落によって日本株は割安な水準になったのではないかということ、そして日経平均のPERやEPSによって戻りの株価水準を検討することができるというようなことを書きました。
このときはモノライン救済策が報道された直後で、期待感からかなり楽観的な見方に偏った記事を書いてしまったと反省しています。

このように思い直したのは、昨日の日経CNBCのマーケットラップでの某アナリストの解説に腑に落ちない点があったからです。
そのアナリストは、過去と現在の日経平均PERの水準比較をした上で、現在の日経平均の水準が非常に割安になっているということを説明していました。

いわく、過去日経平均PERは24倍で割高、17倍程度で割安というボックス圏で推移してきた。一方、現在のPERは13〜14倍程度であるから、明らかに売られ過ぎだ、というのです。
確かに、過去の水準と比較するならばこの結論は納得できる。
しかし、そもそも過去の水準と比較すること自体が正しいのでしょうか。
今まではまだしも、今後は他国と比較するほうが適切なのではないでしょうか。

大体、PERだけで割安さを判断することはできません。
成長力が高いと見れば高PERでも買われ、逆に衰退すると見れば低PERでも売られるという現象は、個別銘柄ではしょっちゅうお目にかかることです。

それならば、日本は?
外国人投資家が「日本は期待できない国」と見ていることは、ほぼ間違いないでしょう。
日本のこの10年間が将来に期待を抱かせる時代だったとすれば、安倍前首相の時代がターニングポイントとなり、今は将来が不透明な、不安が先走る時期に入っていると言えるでしょう。
新興諸国の成長期待の前には、日本の将来性など霞みのようなものです。

一方で他の先進諸国のPERと比べてみると、

 日経225 15.70%
 ダウ    13.41%
 ナスダック 20.88%
 FT100 11.22%
 DAX   10.88%
 CAC   10.55%
 2/22キャピタルパートナーズ証券のデータによる

と、唯一ナスダックだけが日経平均よりも上で、他は10〜30%も下に位置しているわけです。
政治経済がしっかりしなければ、こうした先進国のPERの水準を目指すことになると考えるのは、悲観に過ぎるのでしょうか。

こうした考え方は、2/24のコラムと全く逆で一貫性がないと自分でも思います。
そして、一貫性を欠く最大の原因は、目先の株価や為替の推移に影響されているからだということも判っています。
しからば、大切なことは大局観を持って事に臨むこと。

2/24時点の楽観的な見方と本日提示した悲観的な見方のどちらが大局観というに相応しいか。
もう少し時間をかけて、冷静に考えてみたいと思っています。

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