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・・・借り物・・・

今年のウナギは「高値の花」か どうなる土用の丑


 

 今年の土用の丑(うし)の日は7月21日と8月2日。養殖ウナギの産地では出荷が始まったが、ウナギの稚魚であるシラスが2年連続で不漁となり、卸値は過去最高水準に跳ね上がっている。輸入ウナギも供給が減り、台湾産の卸値は国産を超えた。外食店やスーパーでは値上がりした例もある。今年は電力不足で暑い夏になりそうだが、精をつけるには財布の中身を心配する必要がありそうだ。



■稚魚不漁で高騰



 主産地の愛知県西尾市一色町では養鰻(ようまん)業者が5月末から出荷を始めた。現地の卸値は1キロ(5匹入り)で3200円を付け、前年同期に比べ850円(36%)上昇した。今月下旬からの出荷を予定するカネト養鰻(同市)の高須好隆社長は「記憶では、3000円を超えるのは水揚げが少なかった1975年以来」と話す。




 


 卸値高騰は昨シーズンに続くシラスの不漁が原因だ。シラスは海で取れるが、詳しい生態はよくわかっておらず、捕獲量をコントロールするのは難しい。



 養鰻業者は11月ごろからシラスを養殖池に入れて育てる。国内の産地、宮崎県や鹿児島県などで漁獲が例年の4割程度まで落ち込み、シラスが高騰した。



 養鰻業者のシラスの仕入れ値は1キロあたり30万~50万円が通常の相場だ。昨シーズンは不漁に見舞われ、仕入れ値は80万円前後に上昇。今シーズンはついに100万円を超えた。2年続けての不漁は「ボディーブローのように効いてくる」(高須社長)。



 一色うなぎ漁業協同組合の大岡宗弘組合長は「2年連続でのシラス不漁は経験がない」と話す。シラスを仕入れる資金が足りず、休業や養殖量を半減するなど、厳しい対応を強いられている養鰻業者も多い。



■輸入品が国産上回る



 昨シーズンのシラス不漁はエルニーニョ/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E5E2E0E3E0E2E0E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX現象による海流変化で漁場が移動したことが原因といわれていた。しかし「今シーズンは明確な原因がわからない」(日本養鰻漁業協同組合連合会)という。他国でもシラスが取れていない。




 

 



 中国や台湾は日本以上に鰻の養殖が振るわない。1月時点では、台湾産ウナギの卸値は1キロあたり400円ほど国産より安かったが、じりじりと上昇し、3月には国産を上回った。現在は1キロ3500円前後と、国産を300円ほど上回る異常事態だ。



 東京・日本橋のウナギ料理店「宮川」は5月中旬、ウナギ問屋から値上げを通知された。うな重並の値段は現在、2350円。経営者の日高秀雄氏は「仕入れ値の上昇を見越して3カ月ほど前に150円値上げした」と明かす。



 問屋が通知した販売価格は国産ウナギ1キロ(5匹入り)で4000円。昨年から断続的に引き上げられ、2年前より約1500円も高くなった。



 都内のスーパーをのぞいてみると、中国産ウナギが100グラムで298円と、1年前と比べ100円(約5割)高くなっている。



 土用の丑の日に向けて、卸値はさらに上昇する可能性が高い。「これ以上値上がりしたら、うな重の値段をまた上げなければならない」。顧客離れにつながらないか、日高氏は心配顔だ。



(商品部 筒井恒)

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