【日本電産】1Qは順調な業績進捗を確認。中期成長シナリオ実…

[TIW藤根 靖晃さん]

1Qは順調な業績進捗を確認。中期成長シナリオ実現に向け着実に前進
＜現在の株価は売られ過ぎの感が強い＞
11/3期1Q（4-6月）業績は、売上1,708億円（前年同期比38％増）、営業利益270億円（同2.6倍）と想定以上。前4Q（1-3月）との比較でも3％増収、2％営業増益。営業利益率は15.8％とほぼ4Q並みの水準を維持したが、4月以降の人件費上昇など費用増要因を考慮すれば、実態での収益性向上は継続中といえよう。特に子会社群の改善が予想以上でポジティブな決算内容と判断。株価は指標面からも売られ過ぎの感が強い。ぶれない経営方針や業績達成への信頼性、M&Aによる更なる飛躍への期待、中型モータの拡大で高まる中期成長シナリオの実現性など踏まえれば、見直し買いの入る可能性は高いと考える。
＜HDD市場は8月から本格回復局面を迎えよう＞
HDDモータは6月に客先の調整の影響を受けたものの、1Qの精密小型モータの営業利益率は3四半期連続で20％台を維持。HDD市場の6月末の落込み分は7月に入って既に戻しており、8月から9月にかけ本格的な回復局面を迎えよう。子会社群の採算改善は順調に進展しており、下期は設備関連子会社の更なる収益性向上が期待される。HDDモータの収益が将来ピークアウトしても、中型モータやその他の分野の貢献で会社全体の収益拡大が継続するシナリオに向けて、着実に前進している点を改めて評価。（服部　隆生）
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