イーグルヒットより
http://eagle-hit.com/
(時間が経つと記事が消えてしまうので、以下に抜粋)
★ユーロ発米ドル崩壊へ・・・2010年5月16日 14:59
ユーロが対ドルで1.3ドル割れをしたが、ブルームバーグで昨年末に行った相場予想調査で、唯一1.3ドル割れを予測した三井住友銀行の宇野大介氏が、今回の欧州危機に際し、次のような予測をしている。以下は13日付けのブルームバーグからの要約である。
◆ユーロは「準基軸通貨としての存在意義」が問い直されており、年央までに1999年1月の導入時につけた1ユーロ=1.18ドル前後まで下落するとみている。財政危機は年後半には米国に飛び火し、2011年にかけてはドルが「強烈な下げ」に見舞われる。
◆ ユーロはドルに次ぐ基軸通貨的な役割も担って登場した。財政赤字やインフレ率などに関する規定も通貨の信認維持が目的だ。しかし、世界的な金融危機を受けた税収減・景気対策の結果、どの加盟国も財政規律を守れていない。政策当局者、投資家ともユーロの理念は何だったのか、今後どうあるべきか再考し、一から出直す必要がある。
◆ユーロ圏加盟国の国債購入に追い込まれたECBは「ゼロ金利」政策も余儀なくされると予想。現在1%と日米欧主要国で最も高い政策金利を日本銀行と同じ0.1%まで引き下げる。
◆年後半には財政危機への懸念がユーロ圏から米国に延焼し、結果的にユーロ底打ち・ドル急落に向かう。ドルは年末には対ユーロで1.35ドル、対円でも1ドル=80円に下落する。11年にはドル安が3ドル、50円程度まで進む。
◆公的債務残高の対GDP比が約180%と主要国で最悪の日本は、中長期的な財政再建策だけでなく、投機的な揺さぶりを予防する「口先介入」も必要だと強調。欧州発のデフォルト(債務不履行)懸念の波及を食い止めなくてはならない。
以上だが、宇野氏の見立ては示唆深い。ユーロ危機が米国・ドルへと波及することが指摘されており、全く同感である。最後の欧州発のデフォルト懸念の波及とあるが、実はここに含みがある。
11年に円高が50円までに進行するような事態になった場合、米国はデフォルトする可能性があるからだ。時期については欧州でデフォルトする国が出た場合、前倒しになる可能性がある。