「浮かぶ風車」:洋上風力発電を考える

スケアクロウさん
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 昨日の日経新聞で、環境省が2012年末にも、風車を海に浮かべて発電した電気を海底ケーブルで地上に送る「浮体式」洋上風力発電の実証実験を始めるとの記事が掲載されていました。

 この方式による発電は、既に2007年には1/100モデル、2008年に1/20モデル、2009年に1/10モデルと実証実験が進んでおり、決して目新しいものではないのですが、いよいよ実物大で、送電まで含めた実証実験のステージになったことに注目しています。

 風力発電が、世界の自然エネルギーによる発電の主流であることや、日本が世界で6番目に大きな排他的経済水域を持つ海洋国家であることを考えれば、目が離せない分野であることは間違いないようです。

 「浮体式」であるために、遠浅の海を前提としないことや、陸上の施設が低周波騒音も問題を抱えていることもあって、実証実験の順調な進展を期待したいところです。

 東京大学が作成した、新エネルギーの経済性比較を日経ビジネスが紹介していましたが、太陽光発電を大きく上回る性能が興味深いところです。

   設備費用(\/KW)  設備利用率(%) 電力価格(\/KWH)

洋上発電 300,000     40       9-14    

太陽光   700,000      10        50

原子力   300,000      80         6

発電設備の 駆体(プラットフォーム)づくりには、日本ヒューム、佐世保重工業、戸田建設の各社が参加しています。今回は、送電を含むため、ジェイパワー・システムが参加しますが、これは住友電気工業と日立電線が折半出資する電力ケーブルメーカーです。

 これまでは、年1億円程度の予算による小規模な実験であったため、参加各社の株価への目立った影響はありませんでした。今回は、環境省が20億円拠出する計画です。

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