【大同特殊鋼】自動車向け特殊鋼の売上数量は計画を上回って推…

[TIW藤根 靖晃さん]

自動車向け特殊鋼の売上数量は計画を上回って推移

＜株価のもう一段の戻りが期待できよう＞
10/3期の営業利益見通しが下方修正（▲95億円→▲170億円）されたこと等が嫌気されて株価が下落した後、足元は戻りつつある。下期の自動車向け特殊鋼の売上数量が計画を上回って推移しており、株価のもう一段の戻りが期待できよう。高付加価値製品が伸び悩んでいることや産業機械向け等の需要回復遅れから、まだ力強い利益回復感はないが、同社の10/3期の営業利益予想（下方修正後）を上回る可能性が高い。10/3期下期から営業黒字化し、一過性影響がなくなる11/3期の営業利益は100億円程度までの回復をTIWでは予想する。

＜環境・エコ関連商品の拡大、新興国市場への展開＞
同社を取り巻く事業環境は楽観できないと見て、7割操業下でも利益が確保できるように抜本的な構造改革を推進する一方、成長分野には積極的に経営資源を投入して、12/3期に経常利益200億円以上の確保を目指す。ハイブリッド車や太陽光発電関連向け等の環境・エコ関連を成長分野と捉え、現在の220億円規模の売上高を12/3期には約5割増の320億円に拡大、米ベアリング大手ティムケン社との業務提携拡大等により、新興国向け売上高も現在の60億円から2.5倍の150億円に拡大する意向。（佐藤　謙三）

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