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【個人の感想】メタップス - 期待感あるも今回は静観

6172 (株)メタップス

7月25日から少し買いで入ろうかと、気になって色々調べたりしてましたが、今回は売りでも買いでも入らないで、ただ注視することにしたので、そう意思決定したまでの個人的な感想をここに記録します。


※免責事項
この記事はあくまで素人が個人的な感想を記録したものです。実際の投資を行うにあたり参考にすることは推奨しません。内容はかなり否定的な表現があります。風説の流布をする意図は決してありません。個人の感想としてお読みください。


同社は、IT系の企業としてオンライン決済代行などのファイナンス事業や、多くのアプリ開発を行っていて、特にファイナンス事業では「CRIA」という働いた分の給与を即時で受け取れる給与即時払いサービスという、これからの時代を変えていくことを予感させる面白いサービスがあります。

しかし、最近は子会社で不正アクセスによる情報流出があり、改善命令が出される等、陰りも見られます。

それに対する対応では「決済システム監視体制の強化(WAF の導入・24 時間 365 日監視対応、アラート検知体制の整備、IPS による不正アクセスの遮断)、サーバの分離によるアクセス制御及び各種(アプリケーション・ネットワーク)脆弱性診断等の対策を順次実施すると共に、PCIDSS の認定セキュリティ評価者(QSA)より、ネット決済システム及び一部のフロントシステムについて、PCIDSS Ver 3.2.1 への準拠の認定を受けました。」という記載。

筆者は現職のSEでもあるので言及しますが、この文章は知らない人がみると「なにやら改善されて良くなった」という印象になるかと思いますが、SE的にはこの文章が示唆していることは、これまで「WAF(ウェブファイアーウォール)とアラート検知体制が導入されていなかった」「サーバーの分離がされていなかった」ということで、むしろマイナスの報告です。

少なくともSEの私的には、WAF(ウェブファイアーウォール)とアラート検知体制は、フロント向けの全てのサービスにおいて「あって当たり前の物」です。また、決済システムがレベルのサービスなら、これも「サーバー分離」は行われていて当たり前というのが個人的な思いで、「改善した」という報告というよりは「今まで、最低限レベルの当たり前のことすらしていなかった。」という致命的な報告だとみています。

不正アクセス自体も2021年10月から2022年1月と、なかなかの長期に渡っています。内製で適切に管理されたプログラムを、きちんと監視しながら運用していたのであれば、ここまで長期での不正アクセスは、そうあるものではありません。3か月もあれば、決済会社側が気が付いて言ってくるくらいの時期でもあるので、不正アクセスに自身で気が付いたのかという所も気になります。

また、管理レベルの話で、サービスやソフトウェアのラインナップでも、一般ユーザーに直接提供するアプリで、なぜか動画関係アプリが3つもあるのはあまりにも異様です。細かなアプリが沢山リリースされているのも異様で、それらが公式ホームページのサービス一覧で大きく一つ一つ枠を作って紹介されていることにも違和感を感じます。

細かな物が分かれて多くあれば、それだけ「管理が大変になる」というデメリットがあります。また、サーバーが分離されていなかったという報告がありますが、これがこうした細かいアプリも同一のサーバーであったなら、「多数の細かなアプリも含めて全体で脆弱性が共有されている」という非常に馬鹿げた状態だったということになります。

ではなぜそのような状態になっているのか個人的に分析すると、同社は動画アプリが3つもあって、それぞれ独立しているのに、それぞれの用途があまり明確でない様子があるように思ったので、これは「用途を分けた」というより「統合できなかった」という技術的業務管理的に甘い可能性か、それらが公式ホームページで統合して紹介されずにそれぞれで掲載されている様子は「分けておいた方が開発アプリの数が増えて見栄えが良くなる」という意図もあるのではないかと深読みしてしまいます。

こうしたことから個人的にこの企業に受けた悪印象は「各製品ごとの部門化と管理が、業務レベルでもサービス提供レベルでもできていない。」「"画期的"だけを追いかけて、常識レベルの基本ですら全く見えていない。」「強い見栄え重視思想がある。」というものです。

パイプライン数や見栄えは株式での資金調達のためには重要な点です。しかし、全くもって基本的な所で「身」が伴っているように思えませんでした。
また、株式での資金調達にはこれよりもっと大切なことがあり、それはズバリ「決算書」となりますが、2018年の決算から2021年の決算では売上が後の方が半分以下になっているのに、営業利益が大幅に黒字で着地している様子もまた、違和感を感じました。

風説を流布する意図はないので、あくまで現職SEな筆者の個人的意見だと強く念を押した上で書きますが「こっちまで身が伴っていないということはないだろうな?」というのが、私が持った疑念です。

同社の株式はPER、業績予想、予想達成率、パイプライン数基準ではかなり割安感があり、先進的なアイデアを実際にサービス化していることから、これからの大化け候補として大いに期待できる部分があります。

現在提供されているサービスだけでも決算内容や想定できる最大の市場規模等から、今の株価はかなり割安だと言い切れます。

私は割安株を買うのが一番よくやる投資手法なので、そのやり方にはハマりましたが、今回はこの記事で書いたような理由から、ポジションを持たずに静観することにしました。

私のこの感想、記録が思いっきり的外れなのか、全てを超えていくのか.....。今回は静観し、結果を見てから経験という財産するつもりです。

さて、最後にもう一度書いておきますが、「これはあくまで個人の感想、意見です。」投資の参考情報として掲載する意図はありません。投資はご自身でご判断ください。
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