シティとＧＭ

[はかせさん]

【ニューヨーク２２日時事】
　米金融大手シティグループが、今週末にも主要事業の売却や身売りの方針を発表する。「自力での資本調達は不可能になった」とされ、他社からの救済を得られるかが生き残りのカギとなっている。
　政府が国有化に乗り出す可能性は低いとの見方が多い。

　シティは、米国内に約１０００、海外に約３３００の支店を展開し、約２兆ドル（約１９０兆円）の資産を抱える巨大金融機関。数年前まで銀行業界で世界一だった時価総額は、１０分の１以下の約２００億ドルに減少。
シティを丸ごと引き受けることができる金融機関は、経営規模からみて英金融大手ＨＳＢＣぐらい」とみられている。

　２１日夜、事情通の話として、ＧＭの複数の取締役には米連邦破産法の申請を含め、すべての選択肢を検討する用意があると報じた。こうした姿勢を取る取締役はワゴナー会長兼ＣＥＯと意見を異にするもの。

ＧＭは金融支援を求めて、議員の説得に全力を挙げている。同紙によると、ＧＭ取締役会は、政府支援を求めるのが最優先事項だとの点で一致しているが、破産法申請の可能性を排除する考えはないという。
　ＧＭは２１日、同紙に寄せた声明で、「取締役会は破産法申請について協議したが、それをＧＭの流動性問題の実行可能な解決策とは考えない」との見解を示した。〔ＡＦＰ＝時事〕