ドル円は154円台での推移続く 前日の一連の動きで今度は155円に心理的抵抗帯を形成=NY為替序盤

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/04/18 22:35
 きょうもドル円は154円台での推移が続いている。前日のG7および日米韓の財務相会合を受けて、市場は財務省による介入への意識を高めている。G7声明では「2017年5月の為替相場についてのコミットメントを再確認する」との文言を踏襲した。「為替の過度な変動や無秩序な動きは経済金融に悪影響」。

 財務省が実弾介入を実施してくるかは未知数だが、前日の一連の動きで152円に引き続き、今度は155円に心理的抵抗帯を形成させたことは間違いなさそうだ。また、協調介入への思惑も一部では出ているようだ。ただ、為替操作国認定を行っている米国が参加するとは考えられず、日韓での協調介入なら可能性があるとの見方も出ている。ただし、今回はドル資産を売らなければならないので、韓国の効果は未知数。ユーロ圏や英国が参加してくれれば、インパクトはかなりありそうだが、双方ともインフレは今後低下して行くとの見通しを立てており、ECBは6月利下げのコンセンサスを形成している状況。ここで自国通貨を押し上げてもあまり意味がなく、可能性は低いと思われているようだ。

 事実上、日本が単独介入を実施し、ドル円が下落したとしても、一時的に終わるというのが市場の共通認識になっている。結局、米インフレが落ち着きを示し、FRBの利下げサイクルが可視化できるまでは潮の流れは変わらない。155円への警戒感はあるものの、市場は下値を拾っているようだ。

 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。

18日(木)
現行付近にはなし

19日(金)
155.00 (16.8億ドル)

22日(月)
155.00 (13.8億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)