【これからの見通し】一連の米指標でドル高材料出揃う、次は米金融当局者の見方に注目

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/04/16 15:53
【これからの見通し】一連の米指標でドル高材料出揃う、次は米金融当局者の見方に注目

 ドル高が進行している。直近の一連の米経済指標はいずれもドル高材料となっていた。米雇用統計、米消費者物価指数、そして昨日の米小売売上高など。米債利回りの上昇とともに、年内の米利下げ開始観測が後ずれしてきている。目先の主要指標が出そろったあとで、次は米金融当局者の発言内容に市場の注目が集まりそうだ。

 きょうはジェファーソンFRB副議長、ウィリアムズNY連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、パウエルFRB議長などのイベント参加や講演などが予定されている。パウエル議長はマックレム加中銀総裁ととにも北米経済についての討論会に参加する。直近では、年内3回利下げが基本線との姿勢を維持していたが、一連の強い米指標を受けて変化がみられるのか。その他の米金融当局者らも金融政策や経済関連がテーマのイベント講演に参加することから、現時点での当局者の見方がある程度見えてきそうだ。

 中東情勢についても、イスラエルとイランの対立の収束が見えない状況となっている。資源価格の上昇によるインフレ懸念、リスク回避による逃避的なドル買いなどの動きも想定されよう。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ドイツZEW景況感指数(4月)、ユーロ圏貿易収支(2月)、カナダ住宅着工件数(3月)、カナダ消費者物価指数(CPI)(3月)、米住宅着工件数(3月)、米鉱工業生産指数(3月)など。

 上記の米金融当局者以外にも発言イベント予定は多い。ビルロワドガロー仏中銀総裁、ベイリー英中銀総裁、などの講演イベント参加、IMF世界経済見通し、J&J、モルガンスタンレー、バンクオブアメリカなどの米企業決算発表などが注目される。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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