【来週の注目材料】金融政策は現状維持期待強い、声明で3月利上げをどこまで示すか~米FOMC

著者:MINKABU PRESS
投稿:2022/01/22 17:10
 年内複数回利上げについても、どこまで可能性に言及があるのかが注目されるところです。市場では3月の利上げ期待が強まった局面で、それまでの年内3回の利上げという見通しから年4回の利上げと見通しを強めていましたが、ここにきて年5回という見通しが広がってきており、4回の利上げと見通しが拮抗する状況になっています。米大手金融機関のトップは年7回の利上げが行われる可能性にまで言及していました。

 4回の利上げの場合、3月に利上げがスタートした後、6月、9月、12月と、FOMCの中でもメンバーによる経済見通し(SEP)が発表され、物価見通し動向などで利上げを正当化しやすい回での利上げ実施という見方が強いです。しかし、5回以上の利上げとなった場合、3月5月6月と連続利上げして、9月12月にも利上げといったように、どこかのタイミングで連続利上げか、0.5%一気に上げて事実上二回分とするといった動きが必要になります。こちらもかなり前向きな動きだけに、FOMC声明などで力強いメッセージが欲しいところです。

 従来ハト派であったパウエルFRB議長が、声明で3月の利上げの可能性にはっきりと言及し、さらに複数回利上げに前向き姿勢を示して、バランスシート縮小の早期開始に向けた動きを強めるといった具合に、一気に前向きな印象を加速することが出来るか。前向き姿勢の加速が印象付けられるとドル買い。どこかで慎重姿勢が見られるようだとドル売りとなりそうです。

 金融政策自体は現状維持が見込まれる今回のFOMCですが、市場はかなり強く注目していますので、前後の動きには要注意です。

MINKABU PRESS 山岡和雅

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