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■日経平均は一時21000円割れ
前週の日経平均は下落した。7月26日のNYダウが反発し、ナスダック総合指数も過去最高値を更新したものの、週初29日の日経平均は小幅続落となった。キーエンス<6861>などの決算を嫌気して景気敏感株に売りが広がったことが影響した。29日の米国市場はまちまちの展開となり、方向感のない流れを受けながらも、30日の東京市場は3日ぶりの反発に転じた。日銀金融政策決定会合で金融政策の現状維持が決定されたほか、円安基調が好感された。30日のNYダウは、トランプ大統領が中国を批判するツイートを行ったことを嫌気して3営業日ぶりに反落した。これを受けて31日の日経平均は一段安で始まり終日マイナス圏で推移した。米中貿易摩擦の再燃が警戒されるなかで、第1四半期2ケタ増益決算がサプライズとなったソニー<6758>の逆行高が話題となった。 31日に開催された注目のFOMCでは、大方の予想通り政策金利が0.25%引き下げられた。しかし、「長期にわたる利下げ開始を意味するものではない」とのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を嫌気し、NYダウは前日比333.75ドル安と急落した。これを受けた1日の東京市場も売り先行のスタートとなった。ただ、決算発表が好感された村田製作所<6981>など電子部品関連の一角が買われたことに加えて、1ドル=109円台への円安進行を好感して日経平均は小幅ながらもプラス圏に切り返した。しかし、トランプ大統領が、対中制裁関税「第4弾」を9月1日から課す計画を発表して、1日のNYダウが大幅続落すると地合いは大きく悪化し2日の東京市場は全面安商状となった。一時6月25日以来となる1ドル=106円台となる急激な円高も嫌気されて、日経平均は下げ幅を広げる展開となり、取引時間中として7月18日以来となる21000円割れの場面もあった。午後の取引時間中に決算を発表したトヨタ自動車<7203>の第1四半期(4−6月)営業利益は前年同期比8.7%増となり、一時買われる場面があったものの、通期予想は下方修正されたことからその後は値を消した。一時580.90円安を見た日経平均は453.83円安の21087.16円と21000円台をキープして大引けた。なお、7月の月間ベースでは2カ月連続の上昇となった。
■日経平均は21000円ラインの攻防
今週の日経平均は21000円ラインの攻防を意識しつつ、下値模索の展開となりそうだ。6月下旬のG20(主要20カ国・地域)サミット以降の米中貿易摩擦の休戦が、1日に伝えられた米トランプ大統領による対中制裁関税第4弾の発動指示で、米中貿易摩擦懸念が再燃している。8日には中国7月貿易収支、9日に中国7月消費者物価・生産者物価と中国の経済指標の発表を控えており、ネガティブなデータが出ると、弱気に傾斜している株式市場も過剰な反応を示す懸念がある。米議会下院と英議会が7月26日から夏季休暇に入り、米議会上院も8月4日から9月8日までの夏季休暇に入る。東京株式市場もここから16日近辺までは市場参加者と市場エネルギーが減少する「夏休みモード」が意識される期間に入ってくる。山の日の振替休日による3連休を控えていることもあり、薄商いの中でNYダウや為替動向に神経質な展開となる可能性が強い。日経平均は9日に7月18日以来となる21000円割れと今年6月以降のもみあいレンジの下限に到達している。米中の通商対立による危機感が増幅されて、米国の金融緩和期待が再び台頭してくれば、自律反発の強さを試す可能性もある。
■指数構成銘柄の入れ替えと決算発表ピーク
また、需給面でのイベントとして7日に予定される「JPX日経インテックス400」構成銘柄の定期銘柄入れ替え発表も撹乱要因だ。昨年の定期入れ替えでは、25銘柄が除外され26銘柄が新規採用された。今回の定期入れ替えにおいて一部で事前予想されている候補銘柄は、除外でレオパレス21<8848>、GMOインターネット<9449>、アダストリア<2685>など。一方、採用ではシャープ<6753>、トクヤマ<4043>、日本マクドナルドホールディングス<2702>、東海カーボン<5301>などが候補として上がっている。2018年、2017年と8月7日の「JPX日経インデックス400」構成銘柄の定期入替発表後に日経平均がともに4日続落となっており、需給波乱には警戒が必要だ。決算発表については9日が約690社超のピークとなる。主要銘柄では6日にNTT<9432>、7日にソフトバンクグループ<9984>、8日に楽天<4755>、富士フイルムHD<4901>、バンナムHD<7832>、9日にかんぽ生命保険<7181>、ゆうちょ銀行<7182>、東京海上HD<8766>が発表を予定している。全般手掛かり材料が乏しいなか、7日のソフトバンクグループの決算と孫社長の発言が関心を集めることになるだろう。
■景気ウォッチャー調査、4-6月期GDP、中国貿易収支
主な国内経済関連スケジュールは、6日に6月家計調査、6月毎月勤労統計調査、6月景気動向指数、7日に「JPX日経インデックス400」構成銘柄の定期銘柄入れ替え発表、7月29日・30日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、8日に7月景気ウォッチャー調査、6月国際収支、7月都心オフィス空室率、9日に4-6月期GDP(速報値)、7月マネーストック、オプションSQ、決算発表ピークが予定されている。一方、米国など海外経済関連の主要スケジュールは、5日に米7月ISM非製造業景況指数、8日に中国7月貿易収支、9日に中国7月消費者物価、中国7月生産者物価が予定されている。
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前週の日経平均は下落した。7月26日のNYダウが反発し、ナスダック総合指数も過去最高値を更新したものの、週初29日の日経平均は小幅続落となった。キーエンス<6861>などの決算を嫌気して景気敏感株に売りが広がったことが影響した。29日の米国市場はまちまちの展開となり、方向感のない流れを受けながらも、30日の東京市場は3日ぶりの反発に転じた。日銀金融政策決定会合で金融政策の現状維持が決定されたほか、円安基調が好感された。30日のNYダウは、トランプ大統領が中国を批判するツイートを行ったことを嫌気して3営業日ぶりに反落した。これを受けて31日の日経平均は一段安で始まり終日マイナス圏で推移した。米中貿易摩擦の再燃が警戒されるなかで、第1四半期2ケタ増益決算がサプライズとなったソニー<6758>の逆行高が話題となった。 31日に開催された注目のFOMCでは、大方の予想通り政策金利が0.25%引き下げられた。しかし、「長期にわたる利下げ開始を意味するものではない」とのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を嫌気し、NYダウは前日比333.75ドル安と急落した。これを受けた1日の東京市場も売り先行のスタートとなった。ただ、決算発表が好感された村田製作所<6981>など電子部品関連の一角が買われたことに加えて、1ドル=109円台への円安進行を好感して日経平均は小幅ながらもプラス圏に切り返した。しかし、トランプ大統領が、対中制裁関税「第4弾」を9月1日から課す計画を発表して、1日のNYダウが大幅続落すると地合いは大きく悪化し2日の東京市場は全面安商状となった。一時6月25日以来となる1ドル=106円台となる急激な円高も嫌気されて、日経平均は下げ幅を広げる展開となり、取引時間中として7月18日以来となる21000円割れの場面もあった。午後の取引時間中に決算を発表したトヨタ自動車<7203>の第1四半期(4−6月)営業利益は前年同期比8.7%増となり、一時買われる場面があったものの、通期予想は下方修正されたことからその後は値を消した。一時580.90円安を見た日経平均は453.83円安の21087.16円と21000円台をキープして大引けた。なお、7月の月間ベースでは2カ月連続の上昇となった。
■日経平均は21000円ラインの攻防
今週の日経平均は21000円ラインの攻防を意識しつつ、下値模索の展開となりそうだ。6月下旬のG20(主要20カ国・地域)サミット以降の米中貿易摩擦の休戦が、1日に伝えられた米トランプ大統領による対中制裁関税第4弾の発動指示で、米中貿易摩擦懸念が再燃している。8日には中国7月貿易収支、9日に中国7月消費者物価・生産者物価と中国の経済指標の発表を控えており、ネガティブなデータが出ると、弱気に傾斜している株式市場も過剰な反応を示す懸念がある。米議会下院と英議会が7月26日から夏季休暇に入り、米議会上院も8月4日から9月8日までの夏季休暇に入る。東京株式市場もここから16日近辺までは市場参加者と市場エネルギーが減少する「夏休みモード」が意識される期間に入ってくる。山の日の振替休日による3連休を控えていることもあり、薄商いの中でNYダウや為替動向に神経質な展開となる可能性が強い。日経平均は9日に7月18日以来となる21000円割れと今年6月以降のもみあいレンジの下限に到達している。米中の通商対立による危機感が増幅されて、米国の金融緩和期待が再び台頭してくれば、自律反発の強さを試す可能性もある。
■指数構成銘柄の入れ替えと決算発表ピーク
また、需給面でのイベントとして7日に予定される「JPX日経インテックス400」構成銘柄の定期銘柄入れ替え発表も撹乱要因だ。昨年の定期入れ替えでは、25銘柄が除外され26銘柄が新規採用された。今回の定期入れ替えにおいて一部で事前予想されている候補銘柄は、除外でレオパレス21<8848>、GMOインターネット<9449>、アダストリア<2685>など。一方、採用ではシャープ<6753>、トクヤマ<4043>、日本マクドナルドホールディングス<2702>、東海カーボン<5301>などが候補として上がっている。2018年、2017年と8月7日の「JPX日経インデックス400」構成銘柄の定期入替発表後に日経平均がともに4日続落となっており、需給波乱には警戒が必要だ。決算発表については9日が約690社超のピークとなる。主要銘柄では6日にNTT<9432>、7日にソフトバンクグループ<9984>、8日に楽天<4755>、富士フイルムHD<4901>、バンナムHD<7832>、9日にかんぽ生命保険<7181>、ゆうちょ銀行<7182>、東京海上HD<8766>が発表を予定している。全般手掛かり材料が乏しいなか、7日のソフトバンクグループの決算と孫社長の発言が関心を集めることになるだろう。
■景気ウォッチャー調査、4-6月期GDP、中国貿易収支
主な国内経済関連スケジュールは、6日に6月家計調査、6月毎月勤労統計調査、6月景気動向指数、7日に「JPX日経インデックス400」構成銘柄の定期銘柄入れ替え発表、7月29日・30日開催の日銀金融政策決定会合の「主な意見」、8日に7月景気ウォッチャー調査、6月国際収支、7月都心オフィス空室率、9日に4-6月期GDP(速報値)、7月マネーストック、オプションSQ、決算発表ピークが予定されている。一方、米国など海外経済関連の主要スケジュールは、5日に米7月ISM非製造業景況指数、8日に中国7月貿易収支、9日に中国7月消費者物価、中国7月生産者物価が予定されている。
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