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フォーバルのニュース
■フォーバル<8275>の事業概要
1. フォーバルビジネスグループ
フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。主力事業は、コンサルティングサービスであるアイコンサービスのほか、創業以来手掛けているビジネスフォンの販売を始めとする情報通信機器やOA機器の販売だ。最近では、サーバーやセキュリティ関連の販売が好調。情報機器や通信サービスでの接点からアイコンサービス・よろず経営相談へ導き、さらに次世代経営コンサルティングでより深い解決策を提案するという一連の流れで、中小企業の多様なニーズに対応する体制が整備されている。同社のコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。2021年3月期第1四半期の業績は、売上高で4,433百万円(前年同期比11.7%減)、セグメント利益で67百万円(同68.7%減)とコロナの影響で減収減益となった。
2. アイコンサービス:定期訪問と遠隔サポートを組み合わせた効率的な中小企業支援が特長
同社の最も注目すべき事業は、2008年に導入されたアイコンサービスである。アイコンのアイは、information(情報)、imagination(想像力)、idea(アイデア)、identity(独自性)、intelligence(知力)、innovation(革新)を起源とするコンサルティングサービスである。定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。
アイコンサービスの基本構成は、経営のよろず相談サービス、定期訪問や通信技術を使った遠隔サポート、パソコン・ネットワーク状態監視サービス、各種アプリケーションの問い合わせサービス、顧客専用サイトとなっている。メニューとして、経営コンサルティング系、個人情報管理系、パソコン・ネットワーク系、スマートフォン・パッド系、ホームページ系、電話系、コピー系の幅広いサービスを提供する。現在のアイコンサービスの平均客単価は、月額10,000円程度であり、他のサービスへの入り口と位置付けているため、設定金額は低めである。同サービスは、自社の“企業ドクター”が行うのが基本であったが、OEM展開(パートナーの販売会社によるサービス)が大きく伸びている。アイコンサービスの全顧客数34,413件(2020年3月末時点)のうちOEM経由の顧客が16,593社(同)であり、構成比で48.2%に達する。アイコンサービスはそれ自体が粗利率の高いサービスであるが、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことができ、さらに関連商材が拡販できるという副次的効果も大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループ及び同社全体の営業利益には高い相関性がある。2020年3月期通期業績のアイコンサービス売上高は4,217百万円。顧客当たり単価の上昇も寄与し前期比で5.1%伸びた。
3. フォーバルテレコムビジネスグループ
フォーバルテレコムを中心にVoIP(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)・FMC(サービス名「どこでもホン」)などのオリジナルな通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷及び保険サービスなどを提供する。また、一括請求する「ワンビリングサービス」を通じて企業のコスト削減や事業効率向上を支援している。直近では、光回線サービスやISPの拡大ペースが落ち着き、新電力サービスが成長している。2021年3月期第1四半期の業績は、売上高で5,056百万円(前年同期比4.7%増)、セグメント利益で193百万円(同2.1%減)と堅調である。
4. 総合環境コンサルティングビジネスグループ
アップルツリー(2013年12月に子会社化)がスマートグリッド設備機器の商社事業(太陽光システム、オール電化、蓄電池、HEMS)と太陽光発電システム(住宅用、産業用)の設計、施工、販売事業を主に行ってきた。太陽光発電システムに関しては、再生可能エネルギー特別措置法改正(FIT法改正、2017年4月)の影響を受け、販売は停滞期に入った。それを補うべくLED照明や蓄電池の拡販を積極化し、現在では事業構造の転換が成功しつつある。LED事業については、国内生産で高品質なLEDを提供する子会社を持つ。LEDは部屋を明るくするだけでなく、節電効果で経費削減にもつながるうえに10年保証も付くことから、導入のメリットは大きく、今後の拡大が期待される。2020年3月期の業績は2年連続の増収増益を達成し、業績は上向きである。
5. その他の事業グループ(人材・教育分野)
人材・教育分野の強化のため、通信教育事業、書籍の出版・販売事業を手掛けるアイテック(2013年10月に子会社化)と、IT分野のエンジニア及び管理者の育成、東南アジアにおける現地幹部候補・留学生の人材紹介・派遣などの事業を行う(株)クリエーティブソリューションズが合併し、新会社としてアイテックが2018年4月に発足している。旧アイテックは情報処理技術者や個人情報保護士の養成を得意とし、eラーニングでのサービス提供ができる強みがあり、クリエーティブソリューションズは大手通信会社などを顧客に持ち、安定した需要が特長であったことから、それぞれのシナジーを最大化して、更なる事業の拡大・発展を図っていく。コロナにより集合研修サービスが打撃を受けており、本来の強みであるインターネット教育市場を中長期的な視点で育てる戦略を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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1. フォーバルビジネスグループ
フォーバルビジネスグループでは、中小企業向けに、IP統合システム、情報セキュリティ、Web構築などの情報通信コンサルティングのほか、総合コンサルティング、海外進出支援、人材・教育、環境、事業承継などの経営コンサルティングサービス、OA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次ぎなどを手掛ける。主力事業は、コンサルティングサービスであるアイコンサービスのほか、創業以来手掛けているビジネスフォンの販売を始めとする情報通信機器やOA機器の販売だ。最近では、サーバーやセキュリティ関連の販売が好調。情報機器や通信サービスでの接点からアイコンサービス・よろず経営相談へ導き、さらに次世代経営コンサルティングでより深い解決策を提案するという一連の流れで、中小企業の多様なニーズに対応する体制が整備されている。同社のコンサルティングの特色は5分野(情報通信、海外、環境、人材・教育、起業・事業承継)と3手法(売上拡大、業務効率改善、リスク回避)に整理される。2021年3月期第1四半期の業績は、売上高で4,433百万円(前年同期比11.7%減)、セグメント利益で67百万円(同68.7%減)とコロナの影響で減収減益となった。
2. アイコンサービス:定期訪問と遠隔サポートを組み合わせた効率的な中小企業支援が特長
同社の最も注目すべき事業は、2008年に導入されたアイコンサービスである。アイコンのアイは、information(情報)、imagination(想像力)、idea(アイデア)、identity(独自性)、intelligence(知力)、innovation(革新)を起源とするコンサルティングサービスである。定期訪問と遠隔サポート・状態監視を組み合わせた効率的な支援が特長である。
アイコンサービスの基本構成は、経営のよろず相談サービス、定期訪問や通信技術を使った遠隔サポート、パソコン・ネットワーク状態監視サービス、各種アプリケーションの問い合わせサービス、顧客専用サイトとなっている。メニューとして、経営コンサルティング系、個人情報管理系、パソコン・ネットワーク系、スマートフォン・パッド系、ホームページ系、電話系、コピー系の幅広いサービスを提供する。現在のアイコンサービスの平均客単価は、月額10,000円程度であり、他のサービスへの入り口と位置付けているため、設定金額は低めである。同サービスは、自社の“企業ドクター”が行うのが基本であったが、OEM展開(パートナーの販売会社によるサービス)が大きく伸びている。アイコンサービスの全顧客数34,413件(2020年3月末時点)のうちOEM経由の顧客が16,593社(同)であり、構成比で48.2%に達する。アイコンサービスはそれ自体が粗利率の高いサービスであるが、端末(パソコン、タブレット、携帯電話、プリンター、コピー機など)やネットワークの状態監視から得られたビッグデータから様々な改善提案を行うことができ、さらに関連商材が拡販できるという副次的効果も大きい。結果として、アイコンサービスの売上高とフォーバルビジネスグループ及び同社全体の営業利益には高い相関性がある。2020年3月期通期業績のアイコンサービス売上高は4,217百万円。顧客当たり単価の上昇も寄与し前期比で5.1%伸びた。
3. フォーバルテレコムビジネスグループ
フォーバルテレコムを中心にVoIP(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)・FMC(サービス名「どこでもホン」)などのオリジナルな通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷及び保険サービスなどを提供する。また、一括請求する「ワンビリングサービス」を通じて企業のコスト削減や事業効率向上を支援している。直近では、光回線サービスやISPの拡大ペースが落ち着き、新電力サービスが成長している。2021年3月期第1四半期の業績は、売上高で5,056百万円(前年同期比4.7%増)、セグメント利益で193百万円(同2.1%減)と堅調である。
4. 総合環境コンサルティングビジネスグループ
アップルツリー(2013年12月に子会社化)がスマートグリッド設備機器の商社事業(太陽光システム、オール電化、蓄電池、HEMS)と太陽光発電システム(住宅用、産業用)の設計、施工、販売事業を主に行ってきた。太陽光発電システムに関しては、再生可能エネルギー特別措置法改正(FIT法改正、2017年4月)の影響を受け、販売は停滞期に入った。それを補うべくLED照明や蓄電池の拡販を積極化し、現在では事業構造の転換が成功しつつある。LED事業については、国内生産で高品質なLEDを提供する子会社を持つ。LEDは部屋を明るくするだけでなく、節電効果で経費削減にもつながるうえに10年保証も付くことから、導入のメリットは大きく、今後の拡大が期待される。2020年3月期の業績は2年連続の増収増益を達成し、業績は上向きである。
5. その他の事業グループ(人材・教育分野)
人材・教育分野の強化のため、通信教育事業、書籍の出版・販売事業を手掛けるアイテック(2013年10月に子会社化)と、IT分野のエンジニア及び管理者の育成、東南アジアにおける現地幹部候補・留学生の人材紹介・派遣などの事業を行う(株)クリエーティブソリューションズが合併し、新会社としてアイテックが2018年4月に発足している。旧アイテックは情報処理技術者や個人情報保護士の養成を得意とし、eラーニングでのサービス提供ができる強みがあり、クリエーティブソリューションズは大手通信会社などを顧客に持ち、安定した需要が特長であったことから、それぞれのシナジーを最大化して、更なる事業の拡大・発展を図っていく。コロナにより集合研修サービスが打撃を受けており、本来の強みであるインターネット教育市場を中長期的な視点で育てる戦略を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
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