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ハウテレビジョン Research Memo(1):ハイクオリティな大学生の就活や若手社会人のキャリアアップを支援

配信元:フィスコ
投稿:2024/04/08 15:01
*15:01JST ハウテレビジョン Research Memo(1):ハイクオリティな大学生の就活や若手社会人のキャリアアップを支援 ■要約

ハウテレビジョン<7064>は、経営理念に「全人類の能力を全面開花させ、世界を変える」を掲げ、ハイクオリティな大学生の就活や若手社会人のキャリアアップを支援するキャリアプラットフォーム事業を展開している。

1. 新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」が主力
主力サービスは、新卒学生向けリクルーティング・プラットフォーム「外資就活ドットコム」、及び若手社会人向けリクルーティング・プラットフォーム「Liiga(リーガ)」である。また2025年1月期より(株)ログリオ(2024年4月に子会社化)が展開するエンジニア採用代行(RPO=Recruitment Process Outsourcihg)サービスが加わった。会員は挑戦志向の高い難関大学生やキャリアアップ志向の高い若手社会人など、グローバルプロフェッショナルを目指す若手ハイクラス層を主たるターゲットとしている。顧客となる募集企業はコンサルティングファームや大手金融機関など、入社難易度が高いと目されている外資系企業や国内大手企業である。ハイクラスに特化した独自のポジショニングを特徴・強みとして、一般的な就活・転職・人材紹介サービス企業との違いを明確にしている。

2. 会員数が積み上がる好循環のユーザーストック型プラットフォーム
独自の集客エンジンとユーザー滞留の仕組みにより、フロー型の新卒サービスからストック型の中途サービスへと、アクティブな形で蓄積、継続利用される好循環のユーザーストック型プラットフォームとなっている。新卒サービス「外資就活ドットコム」と中途サービス「Liiga」がキャリアプラットフォームとして連動しているため、新卒サービス「外資就活ドットコム」の会員(大学生)は就職活動を終えて卒業・就職すると一旦退会するが、退会した後もさらなるキャリアアップを目指して中途サービス「Liiga」の会員(社会人)に移行して継続利用することが多い。また、集客(会員募集)面では、各大学での先輩から後輩への助言や、友人同士のクチコミ・SNSなどをきっかけに登録する学生・若手社会人が大半を占めている。このため広告宣伝費・販促費を低く抑えられることも特徴・強みである。

3. 2024年1月期は計画を下回ったが増収増益を確保
2024年1月期の業績(非連結)は、売上高が2023年1月期比19.4%増の1,842百万円、営業利益が2.7%増の407百万円、経常利益が2.3%増の405百万円、当期純利益が6.2%増の301百万円だった。計画に対して売上高、営業利益、経常利益が下回ったものの、新卒サービス「外資就活ドットコム」の伸長が牽引して増収増益を確保した。サービス別の売上高は新卒サービス「外資就活ドットコム」が23.7%増の1,536百万円、中途サービス「Liiga」が1.3%増の306百万円だった。費用(原価+販管費)は25.1%増加し、費用比率は3.6ポイント上昇して77.9%となった。人件費、外注費、広告宣伝費・販促費が増加した。ただしコストコントロールを実施したため費用も計画を下回った。なお売上高が計画を下回ったのは、中途サービス「Liiga」がやや伸び悩んだことに加え、新卒サービス「外資就活ドットコム」において、期末の2024年1月に売上計上を見込んでいた配信型商品の一部が、顧客都合により2024年2月以降へズレ込んだことが主因である。期ズレ分については2025年1月期に売上計上される。

4. 2025年1月期は2ケタ営業・経常増益予想、さらに上振れ余地
2025年1月期(連結決算へ移行)の連結業績予想は売上高が2,390百万円、営業利益が450百万円、経常利益が446百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が303百万円としている。2024年1月期の非連結業績との比較で見ると売上高は29.7%増収、営業利益は10.6%増益、経常利益は10.1%増益、親会社株主に帰属する当期純利益は0.8%増益となる。新卒領域を中心に高い売上成長(548百万円増収)を継続し、費用(原価+販管費)の増加(505百万円増加)を吸収する見込みだ。売上高の内訳は新卒サービス「外資就活ドットコム」が前期比35.7%増の2,084百万円、中途サービス「Liiga」が同横ばいの306百万円としている。費用面は成長投資で人件費、外注費、広告宣伝費・販促費などが増加するが、同社は営業利益目標の達成を重視して期中のコストコントロールも継続する方針としている。弊社では、事業環境が良好であること、新卒サービス「外資就活ドットコム」において収益性の高い配信型商品の伸長により顧客単価が上昇基調であること、計画策定時点ではログリオの貢献を織り込んでいないことなどを勘案すれば、会社予想に上振れ余地があると考えている。

5. 新卒サービスの顧客単価向上と顧客数増加を推進、M&Aも活用
同社は成長に向けた基本戦略として、BtoB領域のキャリアプラットフォーム事業は「成長率×収益性」の観点から引き続き高成長が期待されるため、キャリアプラットフォーム事業の成長に向けて、新卒サービス「外資就活ドットコム」における顧客単価向上と顧客数増加、中途サービス「Liiga」における採用決定数の増加による収益性改善と再成長を推進している。2024年4月に子会社化したログリオのエンジニア採用代行サービスについても、需要の高まりに対応してグループシナジーによりエンジニア職領域の採用支援を強化する。新規事業領域におけるCtoC知見共有プラットフォーム「Mond」については、早期の事業化に向けてプロダクト開発とマネタイズの検討を推進する。さらにM&A・アライアンスを積極活用して事業ポートフォリオの多様化にも取り組む。

6. 独自の高収益ビジネスモデルを評価
同社は高付加価値なリクルーティング・メディアとして独自のポジショニングを確立し、顧客数や会員数は増加基調である。会員は若手ハイクラス層で顧客企業は外資系企業や国内大手企業を主たるターゲットとしていること、フロー型の新卒サービス領域からストック型の中途サービス領域へと継続利用される好循環のユーザーストック型プラットフォームであること、一般的な人材サービス企業との比較で広告宣伝費・販促費の額が圧倒的に小さいことなどを特徴・強みとしており、独自の高収益ビジネスモデルによって中長期的な成長ポテンシャルは大きいと弊社では評価している。また2024年1月期は計画を下回り利益の伸びが鈍化する形となったが、新卒サービス領域における売上計上の期ズレという一過性要因も影響しており、成長戦略に掲げている顧客単価向上・顧客数増加が進展していることを勘案すれば、成長鈍化が懸念される状況ではなく、2025年1月期も成長戦略の進捗状況に注目したい。

■Key Points
・ハイクラスに特化したキャリアプラットフォーム事業で独自のポジショニング
・会員数が積み上がる好循環のユーザーストック型プラットフォーム
・2024年1月期は計画を下回ったが増収増益を確保
・2025年1月期は2ケタ営業・経常増益予想、さらに上振れ余地
・新卒サービスの顧客単価向上と顧客数増加を推進、M&Aも活用
・独自の高収益ビジネスモデルを評価

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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配信元: フィスコ
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