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エヌ・シー・エヌ Research Memo(9):「いすみフォレストリビング」のグランピングは予約困難

配信元:フィスコ
投稿:2021/01/18 15:09
■新分野への投資活動

同社グループはエヌ・シー・エヌ<7057>を中心に、木構造デザイン、MAKE HOUSEによるテクノロジー分野、SE住宅ローンサービスによるアセット分野、そして、MUJI HOUSE、YADOKARI、一宮リアライズによるライフスタイル分野を融合した企業グループである。

YADOKARIは、「ミニマルライフ」「タイニーハウス」「多拠点居住」などを通じて暮らし方の選択肢を増やし、「住」の視点から新たな豊かさを定義し発信している会社で、将来的に住宅着工数が減少傾向になると予想されるなか、「新たな木材活用の提案」を行う同社との協業により、新たなライフスタイル提案を行う。今後は、YADOKARIが考案している「タイニーハウス」に対して同社のSE構法を活用した商品開発を行うほか、両社のコラボレーションによるWebマガジン「YADOKARI」から、もう1歩先に進んだ新しいライフスタイル提案を発信していく。

「いすみフォレストリビング」に対して、森林資源の活用や地域との協力、自然に生育する森を楽しむという運営に、木造住宅の供給のほか、住宅に限らず様々な提案を行い、木の可能性を広げ地域活性化から将来的には日本の豊かな暮らしの実現につながる活動を行う企業として賛同し、共同企画として参画している。「いすみフォレストリビング」は、地域に眠る資源を活用し新たな滞在スタイルを体感する施設として、千葉県いすみ市と地元の観光局が協力し、公民連携による地域活性化の拠点として作られ、2019年9月にオープンした。

無印良品の家「陽の家」のモデルハウスも建てられ、見学が可能であるほか、グランピングキャンプエリアには、SE構法による耐震性に優れたアウトドアデッキ等を提供している。この施設は人気のグランピング場であり、予約が難しいほどの好調である。また、無印良品の家「陽の家」のモデルハウスに対するユーザーの関心も高く、「陽の家」が一棟丸ごと建築されている東京有明センターでは実際の設備・仕様を確認でき、モデルハウス内覧者が伸びている。東京有明センターでは、入場制限を行うほどの人気ぶりである。コロナ禍においてセカンドハウスとして地方のさらに奥地に家を建てる動きも出ているようであり、需要ニーズは高そうだ。


■社会的責任(CSR)

同社は、持続可能な開発目標(SDGs)で定められた2030年を年限とする17のゴールの中から、それぞれテーマを示し、事業を通じてゴール達成に取り組んでいく計画を示している。日本に安心・安全な木構造を普及させ、資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくることを目的として設立した後も「安心して住める木構造を世に広める」という企業姿勢は変わっていない。

(1) 木造建築の耐震化率の上昇をテーマにSDGsが定める、「11.住み続けられるまちづくりを」に基づき都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする、「12.つくる責任 つかう責任」に基づき持続可能な消費と生産のパターンを確保することをゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木造耐震設計事業の推進、耐震住宅100%運動を掲げている。

(2) 木造化率の上昇をテーマとし、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」に基づき強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な参照化を推進するとともに技術革新の拡大を図る、「15.陸の豊かさを守ろう」に基づき陸上生態系の保護、回復及び持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の素子及び逆転、並びに生物多様性損失の阻止を図る、そして「12.つくる責任 つかう責任」をゴールとしている。具体的な取り組みとしては、木構造デザインの設立、CLTの活用を掲げている。

(3) 省エネ住宅の普及をテーマとし、「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」に基づきすべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する、そして「11.住み続けられるまちづくりを」をゴールとしている。具体的な取り組みとしては、省エネ実態調査を掲げている。

(4) 首都圏集中から地方の活性化をテーマとし、「11.住み続けられるまちづくりを」をゴールとする。具体的な取り組みとしては、YADOKARIとの資本業務提携、フォレストリビングを掲げている。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)


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配信元: フィスコ
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