715円
タムラ製作所のニュース
日経平均は3日ぶり反発。276.30円高の28952.76円(出来高概算4億6000万株)で前場の取引を終えている。
連休明け27日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、351ドル高となった。S&P500指数は連日で過去最高値を更新。クレジットカード会社のマスターカードのデータで年末商戦の売上高が高い伸びを示したことが好感された。新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の入院リスクが従来型に比べ低いとの最新の研究結果もあり、景気回復が続くとの期待が相場を押し上げた。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで276円高からスタートすると、朝方には一時29121.01円(444.55円高)まで上昇し、取引時間中としては11月26日以来およそ1カ月ぶりの高値を付ける場面があった。ただ、その後は上値が重く伸び悩む展開となった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が3%超の上昇。東エレク<8035>
も堅調に推移し、ともに連日で取引時間中の上場来高値を更新している。27日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+2.72%と大きく上昇し、レーザーテックや東エレクもこうした流れを引き継いだ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、トヨタ自<7203>がしっかり。しまむら<8227>やあさひ<3333>は決算が好感されて買われ、井筒屋<8260>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株や任天堂<7974>は小安い。前日にストップ高比例配分となったタムラ製<6768>など、直近大きく上昇した中小型株は利益確定売りに押される展開となっている。
セクターでは、精密機器、金属製品、パルプ・紙などが上昇率上位で、その他も全般堅調。一方、海運業、電気・ガス業、石油・石炭製品の3業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の71%、対して値下がり銘柄は24%となっている。
連休明けの米株が強い値動きを見せ、本日の日経平均も朝方400円を超える上昇となる場面があったが、その後上げ幅を縮め前場を折り返した。日足チャートを見ると、2
9000円台に位置する75日移動平均線や16日に付けた直近高値29070.08円を一時的に上回ったものの、上ひげを付ける格好。売買代金上位では半導体関連を中心とした値がさ株の堅調ぶりが目立つものの、東証1部全体としても7割ほどの銘柄が上昇し、東証株価指数(TOPIX)は+0.86%となっている。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまり。海外がクリスマス休暇だった24日、27日と比べると増えているが、年末を前に売買はなお低調だ。株価指数先物の売買高も同様の印象を受ける。
新興市場ではマザーズ指数が-0.35%と続落。前日終値を挟みもみ合う展開となっており、日足チャートでは連日の陰線形成と、日経平均以上に伸び悩んでいる印象がある。前日上場したアジアクエスト<4261>などの直近IPO(新規株式公開)銘柄やアスタリスク<6522>などの個別材料株の一角が買われているが、メルカリ<4385>やビジョナル<4194>といった時価総額上位の主力株が軟調。前日までリバウンドしていたFRONTEO<2158>も売りに押される展開となっている。
こうした動向を見ると、24日の当欄「『実需筋なき年末ラリー』の賞味期限は?」での見立てに沿った相場展開となっていることが窺える。実需筋を中心とした機関投資家の多くが年末を前に不在のなか、米株上昇を受けた海外短期筋による株価指数先物の買い戻しが日経平均の上昇を演出しているのだろう。現物株、先物とも薄商いとなっているため、こうした買い戻しの影響は強く出やすいと考えられる。
一方、節目の29000円を上回ってきたことで、個人投資家からは利益確定売りが出ているだろう。日経レバETF<1570>のネット証券での取引状況は28500円を超えたあたりから売り超となっていたが、27日時点の純資産総額も4337億円とまずまず高水準にある。また、本日は12月末の権利付き最終売買日となるため、節税目的の損出し売りが出やすいとも考えられる。マザーズの軟調ぶりからもそれがわかる。
もっとも、主要中央銀行の金融引き締め姿勢への傾斜に警戒感を強めるファンドマネジャーらが休暇中、さらに「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は17.68
(-0.28)と低下基調にあることを踏まえると、損出し売りが一巡した後は年末にかけて売りが出にくい需給状況となるかもしれない。
とはいえ、個人と中心とした国内投資家は年末年始の4日間の休場中に持ち高を維持するか悩ましいところか。トルコ・リラが不安定とあって、年末年始の為替相場の急変動などが意識される可能性はあるだろう。また、重ねて強調するが、年明け後は1月5日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容が注目されており、米主要経済指標の発表や25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)と重要イベントが目白押しだ。改めて年末の「実需筋なきラリー」の賞味期限を意識しつつ、投資家それぞれのリスク許容度や時間軸に沿って対応していく必要がありそうだ。
(小林大純)
<AK>
連休明け27日の米株式市場でNYダウは4日続伸し、351ドル高となった。S&P500指数は連日で過去最高値を更新。クレジットカード会社のマスターカードのデータで年末商戦の売上高が高い伸びを示したことが好感された。新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の入院リスクが従来型に比べ低いとの最新の研究結果もあり、景気回復が続くとの期待が相場を押し上げた。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで276円高からスタートすると、朝方には一時29121.01円(444.55円高)まで上昇し、取引時間中としては11月26日以来およそ1カ月ぶりの高値を付ける場面があった。ただ、その後は上値が重く伸び悩む展開となった。
個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が3%超の上昇。東エレク<8035>
も堅調に推移し、ともに連日で取引時間中の上場来高値を更新している。27日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が+2.72%と大きく上昇し、レーザーテックや東エレクもこうした流れを引き継いだ。その他売買代金上位ではソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、トヨタ自<7203>がしっかり。しまむら<8227>やあさひ<3333>は決算が好感されて買われ、井筒屋<8260>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎船<9107>といった海運株や任天堂<7974>は小安い。前日にストップ高比例配分となったタムラ製<6768>など、直近大きく上昇した中小型株は利益確定売りに押される展開となっている。
セクターでは、精密機器、金属製品、パルプ・紙などが上昇率上位で、その他も全般堅調。一方、海運業、電気・ガス業、石油・石炭製品の3業種が下落した。東証1部の値上がり銘柄は全体の71%、対して値下がり銘柄は24%となっている。
連休明けの米株が強い値動きを見せ、本日の日経平均も朝方400円を超える上昇となる場面があったが、その後上げ幅を縮め前場を折り返した。日足チャートを見ると、2
9000円台に位置する75日移動平均線や16日に付けた直近高値29070.08円を一時的に上回ったものの、上ひげを付ける格好。売買代金上位では半導体関連を中心とした値がさ株の堅調ぶりが目立つものの、東証1部全体としても7割ほどの銘柄が上昇し、東証株価指数(TOPIX)は+0.86%となっている。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまり。海外がクリスマス休暇だった24日、27日と比べると増えているが、年末を前に売買はなお低調だ。株価指数先物の売買高も同様の印象を受ける。
新興市場ではマザーズ指数が-0.35%と続落。前日終値を挟みもみ合う展開となっており、日足チャートでは連日の陰線形成と、日経平均以上に伸び悩んでいる印象がある。前日上場したアジアクエスト<4261>などの直近IPO(新規株式公開)銘柄やアスタリスク<6522>などの個別材料株の一角が買われているが、メルカリ<4385>やビジョナル<4194>といった時価総額上位の主力株が軟調。前日までリバウンドしていたFRONTEO<2158>も売りに押される展開となっている。
こうした動向を見ると、24日の当欄「『実需筋なき年末ラリー』の賞味期限は?」での見立てに沿った相場展開となっていることが窺える。実需筋を中心とした機関投資家の多くが年末を前に不在のなか、米株上昇を受けた海外短期筋による株価指数先物の買い戻しが日経平均の上昇を演出しているのだろう。現物株、先物とも薄商いとなっているため、こうした買い戻しの影響は強く出やすいと考えられる。
一方、節目の29000円を上回ってきたことで、個人投資家からは利益確定売りが出ているだろう。日経レバETF<1570>のネット証券での取引状況は28500円を超えたあたりから売り超となっていたが、27日時点の純資産総額も4337億円とまずまず高水準にある。また、本日は12月末の権利付き最終売買日となるため、節税目的の損出し売りが出やすいとも考えられる。マザーズの軟調ぶりからもそれがわかる。
もっとも、主要中央銀行の金融引き締め姿勢への傾斜に警戒感を強めるファンドマネジャーらが休暇中、さらに「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は17.68
(-0.28)と低下基調にあることを踏まえると、損出し売りが一巡した後は年末にかけて売りが出にくい需給状況となるかもしれない。
とはいえ、個人と中心とした国内投資家は年末年始の4日間の休場中に持ち高を維持するか悩ましいところか。トルコ・リラが不安定とあって、年末年始の為替相場の急変動などが意識される可能性はあるだろう。また、重ねて強調するが、年明け後は1月5日公表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容が注目されており、米主要経済指標の発表や25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)と重要イベントが目白押しだ。改めて年末の「実需筋なきラリー」の賞味期限を意識しつつ、投資家それぞれのリスク許容度や時間軸に沿って対応していく必要がありそうだ。
(小林大純)
<AK>
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