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クボタのニュース
5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は続伸、「資金動き出す」が俄然重み増すFOMC
・ドル・円は弱含み、米大統領選の行方を注視
・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035>
■日経平均は続伸、「資金動き出す」が俄然重み増すFOMC
日経平均は続伸。234.38円高の23929.61円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。
4日の米株式市場でNYダウは3日続伸し、367ドル高となった。大統領選は接戦ながら野党・民主党候補のバイデン前副大統領が優位となる一方、同時に行われた議会選では与党・共和党が上院の過半数の議席を確保するとの見方が広がり、民主党が主張する増税や規制強化に歯止めがかかるとの期待が高まった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は4%近い上昇となった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで80円高からスタートすると、後述のエーザイ<4523>に買いが殺到したこともあって上げ幅を拡大。前引けにかけて一時24012.66円(317.43円高)まで上昇し、取引時間中としては1月22日以来、およそ9カ月半ぶりに24000円台を回復する場面があった。
個別では、エーザイがストップ高水準での買い気配のまま前場を折り返している。アルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」が米食品医薬品局(FDA)から高評価を受けていると伝わった。その他では、米ハイテク株高が支援材料となったソフトバンクG<9984>、バイデン氏の大統領就任で通商摩擦緩和が期待される東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などのハイテク株が大幅に上昇。また、運用会社による株式公開買付け(TOB)実施が発表された京阪神ビ<8818>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、10月の売上推移速報を発表したファーストリテ<9983>が朝高後にマイナス転換し、トヨタ自<7203>などは小幅に下落。決算が嫌気されたリコー<7752>や三菱自<7211>は急落し、東証1部下落率上位に顔を出している。
セクターでは、医薬品、精密機器、情報・通信業などが上昇率上位。半面、鉱業、鉄鋼、保険業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の58%、対して値下がり銘柄は37%となっている。
これまでに米大統領選及び議会選の結果はまだ判明していないが、金融市場は情勢を以下のとおり捉えているようだ。(1)激戦州のミシガンやウィスコンシンをバイデン氏が制し、現職のトランプ大統領の再選は厳しくなった、(2)メーン州で共和党現職が勝利し、民主党が上院で過半数を確保することも難しくなった、(3)トランプ陣営がウィスコンシン州で集計のやり直しを主張するなど決着まで長引く可能性はあるが、最高裁まで巻き込む泥仕合となる可能性は低い。
すなわち、「バイデン大統領とともに上院・共和党、下院・民主党というねじれ議会が誕生する」というのがメインシナリオとして意識されつつある。「泥仕合にならない」との見方はやや楽観的な印象だが、そこは空前のカネあまりがなせる業だろう。当欄では従前から「売りにも買いにも傾かないニュートラルで米大統領選を迎え、『シナリオ定まれば投資資金は動く』(10月6日当欄タイトル)」と予想してきた。結果的に日経平均は23000円台で大統領選を迎え、ここにきて24000円台回復を一時回復してきており、予想どおりの展開と言える。
また、マザーズ指数も連日の大幅高となっている。マザーズ市場は通常、個人投資家の買い持ちが中心であり、米大統領選を前にその持ち高を減らす動きが強まった。日経平均が日銀による上場投資信託(ETF)買い入れや海外勢の売り持ち解消(買い戻し)に支えられたのとは異なる。米大統領選を通過し、日米株高も追い風となって投資資金の再流入余地は大きいと考えられる。
さて、通商面ではバイデン氏が穏健路線に修正する一方、過度な増税や規制強化は共和党上院が歯止めをかけるという期待のもと、日米市場ともハイテク株が一斉高となっている。一方で「ねじれ議会」の弊害に対する警戒感もにじむ。コロナ禍を受けた追加経済対策の早期実現は期待しづらくなり、代表的なところでは建機の米キャタピラーが7%を超える下落となり、東京市場でもコマツ<6301>が4%超の逆行安だ。民主党圧勝シナリオの台頭から一時0.9%近くまで上昇していた米長期金利は足元0.7%台まで反落しており、やはり大規模な財政支出実現という思惑が後退したことがわかる。もちろん長期金利低下はハイテク株にとっては後押し要因となる。
こうなると俄然重みを増すのが、4~5日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。米選挙情勢ばかりクローズアップされがちだが、欧米での新型コロナウイルス再拡大、米経済対策の成立遅れといったリスクが顕在化しつつあるなかで欧米投資家が悲観に傾いていないのは、米連邦準備理事会(FRB)を含む主要中央銀行が景気下支えに回るとの期待が強く働いているのだろう。本日発表されるFOMCの結果、そしてパウエルFRB議長の会見内容がこうした金融市場の期待に応えるものか注視したい。
後場の日経平均は米選挙情勢やFOMC結果を見極めたいとの思惑も出てきて、高値もみ合いとなりそうだ。また、本日はエーザイやテルモ<4543>、クボタ<6326>、ダイキン<6367>、シスメックス<6869>、スズキ<7269>、任天堂<7974>、三菱商<8058>などが決算発表を予定している。
■ドル・円は弱含み、米大統領選の行方を注視
5日午前のアジア市場でドル・円は弱含み。日経平均株価や上海総合指数、米ダウ先物など主要株価指数は世界的に堅調地合いとなっているが、株高を好感した円売りは限定的。引き続き米大統領選の開票作業を見守る状況で、不透明感は根強いようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円22銭から104円54銭、ユーロ・ドルは1.1717ドルから1.1739ドル、ユーロ・円は122円23銭から122円62銭。
■後場のチェック銘柄
・アイケイ<2722>、駅探<3646>、2銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・豪・9月貿易収支(予想:+37.00億豪ドル、8月:+26.18億豪ドル←+26.43億豪ドル)
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 独・9月製造業受注(前月比予想:+2.0%、8月:+4.5%)
<HH>
・日経平均は続伸、「資金動き出す」が俄然重み増すFOMC
・ドル・円は弱含み、米大統領選の行方を注視
・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035>
■日経平均は続伸、「資金動き出す」が俄然重み増すFOMC
日経平均は続伸。234.38円高の23929.61円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。
4日の米株式市場でNYダウは3日続伸し、367ドル高となった。大統領選は接戦ながら野党・民主党候補のバイデン前副大統領が優位となる一方、同時に行われた議会選では与党・共和党が上院の過半数の議席を確保するとの見方が広がり、民主党が主張する増税や規制強化に歯止めがかかるとの期待が高まった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は4%近い上昇となった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで80円高からスタートすると、後述のエーザイ<4523>に買いが殺到したこともあって上げ幅を拡大。前引けにかけて一時24012.66円(317.43円高)まで上昇し、取引時間中としては1月22日以来、およそ9カ月半ぶりに24000円台を回復する場面があった。
個別では、エーザイがストップ高水準での買い気配のまま前場を折り返している。アルツハイマー型認知症治療薬「アデュカヌマブ」が米食品医薬品局(FDA)から高評価を受けていると伝わった。その他では、米ハイテク株高が支援材料となったソフトバンクG<9984>、バイデン氏の大統領就任で通商摩擦緩和が期待される東エレク<8035>やレーザーテック<6920>などのハイテク株が大幅に上昇。また、運用会社による株式公開買付け(TOB)実施が発表された京阪神ビ<8818>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、10月の売上推移速報を発表したファーストリテ<9983>が朝高後にマイナス転換し、トヨタ自<7203>などは小幅に下落。決算が嫌気されたリコー<7752>や三菱自<7211>は急落し、東証1部下落率上位に顔を出している。
セクターでは、医薬品、精密機器、情報・通信業などが上昇率上位。半面、鉱業、鉄鋼、保険業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の58%、対して値下がり銘柄は37%となっている。
これまでに米大統領選及び議会選の結果はまだ判明していないが、金融市場は情勢を以下のとおり捉えているようだ。(1)激戦州のミシガンやウィスコンシンをバイデン氏が制し、現職のトランプ大統領の再選は厳しくなった、(2)メーン州で共和党現職が勝利し、民主党が上院で過半数を確保することも難しくなった、(3)トランプ陣営がウィスコンシン州で集計のやり直しを主張するなど決着まで長引く可能性はあるが、最高裁まで巻き込む泥仕合となる可能性は低い。
すなわち、「バイデン大統領とともに上院・共和党、下院・民主党というねじれ議会が誕生する」というのがメインシナリオとして意識されつつある。「泥仕合にならない」との見方はやや楽観的な印象だが、そこは空前のカネあまりがなせる業だろう。当欄では従前から「売りにも買いにも傾かないニュートラルで米大統領選を迎え、『シナリオ定まれば投資資金は動く』(10月6日当欄タイトル)」と予想してきた。結果的に日経平均は23000円台で大統領選を迎え、ここにきて24000円台回復を一時回復してきており、予想どおりの展開と言える。
また、マザーズ指数も連日の大幅高となっている。マザーズ市場は通常、個人投資家の買い持ちが中心であり、米大統領選を前にその持ち高を減らす動きが強まった。日経平均が日銀による上場投資信託(ETF)買い入れや海外勢の売り持ち解消(買い戻し)に支えられたのとは異なる。米大統領選を通過し、日米株高も追い風となって投資資金の再流入余地は大きいと考えられる。
さて、通商面ではバイデン氏が穏健路線に修正する一方、過度な増税や規制強化は共和党上院が歯止めをかけるという期待のもと、日米市場ともハイテク株が一斉高となっている。一方で「ねじれ議会」の弊害に対する警戒感もにじむ。コロナ禍を受けた追加経済対策の早期実現は期待しづらくなり、代表的なところでは建機の米キャタピラーが7%を超える下落となり、東京市場でもコマツ<6301>が4%超の逆行安だ。民主党圧勝シナリオの台頭から一時0.9%近くまで上昇していた米長期金利は足元0.7%台まで反落しており、やはり大規模な財政支出実現という思惑が後退したことがわかる。もちろん長期金利低下はハイテク株にとっては後押し要因となる。
こうなると俄然重みを増すのが、4~5日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)だ。米選挙情勢ばかりクローズアップされがちだが、欧米での新型コロナウイルス再拡大、米経済対策の成立遅れといったリスクが顕在化しつつあるなかで欧米投資家が悲観に傾いていないのは、米連邦準備理事会(FRB)を含む主要中央銀行が景気下支えに回るとの期待が強く働いているのだろう。本日発表されるFOMCの結果、そしてパウエルFRB議長の会見内容がこうした金融市場の期待に応えるものか注視したい。
後場の日経平均は米選挙情勢やFOMC結果を見極めたいとの思惑も出てきて、高値もみ合いとなりそうだ。また、本日はエーザイやテルモ<4543>、クボタ<6326>、ダイキン<6367>、シスメックス<6869>、スズキ<7269>、任天堂<7974>、三菱商<8058>などが決算発表を予定している。
■ドル・円は弱含み、米大統領選の行方を注視
5日午前のアジア市場でドル・円は弱含み。日経平均株価や上海総合指数、米ダウ先物など主要株価指数は世界的に堅調地合いとなっているが、株高を好感した円売りは限定的。引き続き米大統領選の開票作業を見守る状況で、不透明感は根強いようだ。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円22銭から104円54銭、ユーロ・ドルは1.1717ドルから1.1739ドル、ユーロ・円は122円23銭から122円62銭。
■後場のチェック銘柄
・アイケイ<2722>、駅探<3646>、2銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が東エレク<8035>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・豪・9月貿易収支(予想:+37.00億豪ドル、8月:+26.18億豪ドル←+26.43億豪ドル)
<国内>
特になし
<海外>
・16:00 独・9月製造業受注(前月比予想:+2.0%、8月:+4.5%)
<HH>
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