島精機、前期経常を43％下方修正、未定だった配当は5円減配

　島精機製作所 <6222> が4月19日大引け後(15:30)に業績・配当修正を発表。19年3月期の連結経常利益を従来予想の82億円→47億円(前の期は155億円)に42.7％下方修正し、減益率が47.2％減→69.7％減に拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の35.7億円→0.7億円(前年同期は66.4億円)に98.0％減額し、減益率が46.2％減→98.9％減に拡大する計算になる。

　業績悪化に伴い、従来未定としていた前期の年間配当は55円(前の期は60円)実施する方針とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　当期におきましては、中国市場を中心にホールガーメント横編機の導入は堅調に拡大したものの、先進国アパレル向けＯＥＭ生産拠点のバングラデシュにおいては国内政治情勢の影響などによりコンピュータ横編機の設備投資が低調となりました。また中東のトルコにおいても通貨安の影響などで設備投資は停滞しました。さらにアジア市場におけるシューズ生産用途のコンピュータ横編機も競合環境の激化を受けて販売が低迷しました。こうした状況を打開すべく営業努力を重ねることで、当社ユーザーの設備投資が最盛期となる第４四半期には回復基調に戻ると見込み、前回業績予想を発表いたしました。しかし、世界経済の減速懸念によりアパレル生産動向に不透明感が増す中、ユーザーの多くが設備投資を手控えたことで主力のコンピュータ横編機の売上高は回復には至りませんでした。また受注減にともない生産調整を行ったことで売上総利益率が悪化したことや、一部顧客の支払遅延に対応して貸倒引当金繰入額を増加させたことなどで営業利益以下の各利益段階ともに前回予想数値を大きく下回る見込みとなりました。これらの状況を踏まえ、度重なる修正となり誠に遺憾ではございますが通期の業績予想（連結・個別）を修正いたします。

　平成31年３月期の期末配当金につきましては未定としておりましたが、今回の業績予想を踏まえ、１株あたり配当予想を25円とさせていただくことといたしました。当社は株主への利益還元を経営の最重要課題の一つと位置づけており、今後も長期にわたって安定した配当を実施できるよう努力する所存です。