東京株式（大引け）＝１１０円高、米株急落も内需株中心に強さ発揮

　９日の東京株式市場は、買い優勢の地合いだった。日経平均は朝方マイナス圏だったもののすぐに切り返し、後場は一段高に買われた。

　大引けの日経平均株価は前営業日比１１０円７４銭高の２万１６７８円２６銭と反発。東証１部の売買高概算は１３億９０２３万株、売買代金概算は２兆２６５２億８０００万円。値上がり銘柄数は１１１７、対して値下がり銘柄数は８７３、変わらずは９１銘柄だった。

　前週末の米国株市場でＮＹダウが一時７５０ドルを超える下げで大引けも５７０ドル強の下げをみせたにも関わらず、きょうの東京市場は頑強ぶりを発揮した。米中貿易摩擦への懸念はくすぶるものの、ＮＹ株急落の背景となったトランプ米大統領の“中国への制裁関税１０００億ドル積み増し”発言については前週末時点で東京市場は先に織り込んでいた部分もあり、売り圧力は限定的だった。為替相場が大きく円高に振れなかったことも幸いした。外国人売りが一巡する一方、新年度入りに伴い、国内機関投資家の株式運用比率を高めるための新規買いが浮揚力を与えている。日経平均は後場に入り水準を切り上げ、一時前週末比１７０円強上昇する場面もあった。業種別では水産や紙パルプ、電力ガスなど内需のディフェンシブストックに買いが目立った。

　個別では、マネックスグループ<8698.T>が売買代金トップで続伸、三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ<8306.T>などメガバンクもしっかり。資生堂<4911.T>、花王<4452.T>が上昇、ＮＴＴ<9432.T>も買い優勢となった。ヴィンクス<3784.T>がストップ高に買われたほか、ＫＬａｂ<3656.T>、大阪有機化学工業<4187.T>、セラク<6199.T>も値を飛ばした。シグマクシス<6088.T>、ブイキューブ<3681.T>が大幅高。力の源ホールディングス<3561.T>なども物色人気となった。

　半面、ＳＭＣ<6273.T>も売られ、キーエンス<6861.T>も軟調。パソナグループ<2168.T>が急落したほか、オンワードホールディングス<8016.T>も大幅安となった。鎌倉新書<6184.T>、技研製作所<6289.T>が値を下げたほか、ＶＴホールディングス<7593.T>なども大きく下落した。ＮＩＳＳＨＡ<7915.T>、不二越<6474.T>も安い。

出所：minkabuPRESS