【井川純一の今夜も兜町で一杯】 宅配便で内田裕也がやって来た

　３月９日（木曜日）の日経平均株価は６４円５５銭高の１万９３１８円５８銭と５日ぶりの反発。う～ん、もう同じことばかり書くのも嫌なのですが、材料難が続きます。米長期金利の上昇を背景とした円安の流れだけが救いといった感じでしょうか。あすはメジャーＳＱ算出ということもあり、市場には警戒感も漂い動きづらいところでもあります。待てば海路の日和あり、そう思って耐えて参りましょうかね。ちなみに、ジャスダック指数は２０日続伸、こちらは元気継続です。
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　為替横睨みの方向感なき相場が続いている。そんななかで、ここ物色の矛先が向かっているのが神栄<3004.T>、アルファ<3434.T>、ダイケン<5900.T>など「宅配ボックス関連株」。ネット通販急拡大を背景に、宅配を扱う運輸会社のドライバーの過酷な労働状況が社会問題になっているが、再配送による負担を軽減する対策として不在にしていても荷物を受け取れる宅配ボックスはその解決策のひとつとして期待が高まっているわけだ。

　世の中って思わぬところで注目を集めることになるものだと、宅配ロッカー株の急動意を見ていて、つくづく思うのである。まったくもって恥ずかしい話なのだが、今回の事例がなければ、恐らくはダイケンという会社について知ることはなかったと思う。まさに、ここに来てのスター誕生といったところで、いわば桜田淳子、山口百恵、森昌子の花の中三トリオみたいなもんかね。少々例えが古くて、「なに、それ？」と言われそうだが、ジジイなんで仕方がない。ちなみに、当方はアグネス・チャンの大ファンだったことを付け加えておく。

　春の陽気に誘われて街に出る。ぶらぶらしていると、知人の証券記者から電話が入った。突然なにを話すかと思えば、「宅配便で内田裕也がやって来た、さてその心は？」と言う。あまりのアホさに電話を即座に切ろうと思ったのだが、先日カツ丼をおごってもらった恩があるので無下にもできない。「その心は…宅配ロッカー。分かるかなぁ～？」と自ら答えをおっしゃる。ばかばかしいので、詳しくは説明しないが、ホント暇な奴だよなぁ。

　木の芽時　のん気な奴も　吹いてくる……ってな感じかね。
《ＫＣ》

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）