共英製鋼、今期経常を10％上方修正、配当も30円増額

　共英製鋼 <5440> [東証Ｐ] が3月17日後場(13:00)に業績・配当修正を発表。23年3月期の連結経常利益を従来予想の120億円→132億円(前期は105億円)に10.0％上方修正し、増益率が13.8％増→25.1％増に拡大する見通しとなった。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の55.1億円→67.1億円(前年同期は39億円)に21.7％増額し、増益率が41.3％増→72.1％増に拡大する計算になる。

　業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の45円→75円(前期は40円)に大幅増額修正した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　営業利益、経常利益については、国内鉄鋼事業における製品出荷量の増加や売買価格差の維持、営業外損益の改善等により、前回予想を上回る見込みです。また、親会社株主に帰属する当期純利益については、次のとおり連結子会社であるベトナム・イタリー・スチール社（VIS社）に係る特別損失を計上する一方で、法人税等の減少などにより、前回予想を上回る見込みです。当社の連結子会社VIS社は、高い経済成長が続き、条鋼需要が旺盛なベトナム国の北部で電炉事業を展開しております。しかしながら、同業他社の供給能力増強や拡販政策によって競合環境が激化する中、近年の新型コロナウイルス感染症の拡大や政府による不動産業向け貸出規制の強化などによる事業環境の変化も続き、VIS社の収益性の低下が認められる状況となったことから、将来の回収可能性を検討した結果、11億円の特別損失（減損損失）を計上する見込みとなりました。　なお、2020年9月30日開示の「関係会社株式評価損の計上に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、連結子会社であるVIS社の株式について、当社個別決算において、関係会社株式評価損52億円を計上しております。また、本日開示の「特別損失の計上に関するお知らせ」にて公表しましたとおり、同様に当社個別決算において、関係会社株式評価損55億円を計上する見込みです。こうした中、今般、VIS社の財政状態が関係法令を満たすと判断し、過年度分も含めた当該関係会社株式評価損を、当期において税務上損金算入することとしました。

　　前述のとおり、2023年３月期の親会社株主に帰属する当期純利益が前回予想を上回る見込みとなりましたので、当社の配当方針に基づき、期末配当金を１株当たり60円に修正いたします。なお、期末配当金には、前回予想同様、創立75周年記念配当５円が含まれております。　これにより、１株当たりの年間配当金は合計75円となり、前期実績対比30円の増配を予想しております。（注）上記の予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上