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KHネオケムのニュース
「日経平均は昨年よりも振れ幅の大きな相場展開に」
●3万円を軸とした往来相場に、米中対立には要注意
最初に2021年相場を振り返ると、日経平均株価が悲願でもあった3万円をバブル期以降31年ぶりに回復したものの、その後は「丑つまずく」の相場格言そのままに、1年を通してみると往来相場に終始する動きとなった。そして、2022年相場を展望すると、引き続きボックス相場を形成するのではないか。
まず、最大の注目点となるのは、米国の利上げを株価にうまく織り込むことができるかどうかだろう。やはり、世界経済に大きな影響を与えるのは米国景気。着実に上向いているからこそのテーパリング(量的緩和の縮小)であり、インフレリスクを抑えるという意味で利上げは自然な流れだ。変異株オミクロン型の出現によって、コロナ禍の終息はメドが立たなくなったが、米国金融当局もその点は臨機応変に対応するだろう。再びコロナ禍で経済が落ち込むようになった場合、利上げを強行するとは考えにくい。
ただ、流れとして1年を通してみれば、米国が金融引き締めに動くのは間違いないだろう。米国株式市場においては、今までの金融相場から業績相場にスムーズに移行できるかどうかがポイントになる。
そうした意味において、前半に米国株の調整、そこから日本株も調整局面に入る可能性がある。話の流れが逆となるが、日本株は年明けから出遅れ修正の動きとなり、すかさず3万円を回復する可能性が高いと思われる。ただ、その後は米国株式市場がもたついた場合、日本株も同様に調整することになるだろう。
材料面でみると、2022年も選挙の年、日本は夏の参議院議員選挙が、米国では秋に中間選挙を控える。アノマリーでは米中間選挙の年の株価は芳しくないようだが、いずれも経済対策が期待され、それが株価を下支えする要因となりそうだ。
気をつけなければならないのは、コロナ禍で水面下に隠れた感があった米中対立だ。台湾海峡で有事ということにはならないだろうが、コロナ禍が収まるにつれて、米中対立は懸念材料として、株価を抑える要因になると想定される。米中対立は無くなったのではなく、コロナ禍で隠れていただけなのだ。
2022年前半に調整を経た後、日本株は景気上向きから上昇に転じると想定されるが、コロナ禍の次の頭を抑える要因として米中対立を、年を通して忘れてはならないだろう。
日経平均株価は3万円を軸とした往来相場を想定している。2万7000円~3万3000円のレンジで推移しそうだ。「寅、千里を走る」の格言のように、2021年に比べてボラティリティが高くなり、振れ幅の大きな相場展開になると想定できる。
●2022年相場のテーマは?
金融相場から業績相場に日本株も移行すると思われるが、物色面でみると、2021年に続いてすべての銘柄が上昇する全面高になるという雰囲気は感じられない。業種、銘柄によって上昇率に大きな差が生じるとみるべきだろう。
以下、注目したい相場テーマについて列挙する。「メタバース」「宇宙ビジネス」「環境」(「水素」「電気自動車」などを含む)「DX(デジタルトランスフォーメーション)」「AI(人工知能)」「M&A」「物流」「センサー」「半導体製造装置(部品関連)」「防災」「防衛」「セキュリティー」「人手不足」──などに注目したい。
◆株のお姉さんのお薦め「2022年ポートフォリオ16銘柄」
ソニーグループ <6758>
日産自動車 <7201>
村田製作所 <6981>
TDK <6762>
サスメド <4263> [東証M]
湖北工業 <6524> [東証2]
ネットプロテクションズホールディングス <7383>
Kudan <4425> [東証M]
I-PEX <6640>
タスキ <2987> [東証M]
KHネオケム <4189>
VTHD <7593>
バイク王&カンパニー <3377> [東証2]
スリー・ディー・マトリックス <7777> [JQG]
エスユーエス <6554> [東証M]
応用地質 <9755>
2021年12月28日 記
<プロフィール>(あめみや・きょうこ)
雨宮総研 代表:経済ジャーナリスト。元カリスマ証券レディとして、日興証券時代は全国トップの営業実績を持つ。ラジオ短波(現ラジオNIKKEI)、長野FM放送アナウンサー、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京マーケットレポーター、ストックボイスキャスター、SBI証券 投資情報部などを経て現在に至る。
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