＜注目銘柄＞＝レンゴー、段ボールの世界的ブランド買収

Ｍ＆Ａ評価で株価見直し機運

　レンゴー<3941.T>の水準訂正余地に注目したい。電子商取引市場の成長を背景とした物流需要の喚起に伴い主力の段ボール製品の需要が回復歩調にある。フィルム包装・セロファンといった軟包装への多角化も奏功している。また、原料安メリットと製品値上げ効果により利益採算が改善傾向にあることも追い風だ。

　Ｍ＆Ａで業容を広げる海外展開にも期待が大きい。重量物段ボールの世界的なブランドを持つトライウォール社の全株式を取得したほか、中国でも医薬品包装材の新工場を完成させ高水準の需要に対応していく構えだ。

　前１６年３月期の営業利益２．８倍化に続き、１７年３月期も前期比５３％増と大幅増益を見込んでおり、業績の高変化が際立つ。ＰＢＲは０．８倍未満に過ぎず、中期的には１株利益水準の８７０円程度までの上昇が見込めそうだ。（市）

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）