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KLabのニュース
■KLab <3656>の成長戦略
1. 社長交代を伴う新体制への移行
経営陣の若返りを図り、主力事業であるゲーム事業の更なる成長と企業価値の向上を目指すため、森田英克(もりたひでかつ)氏が代表取締役社長(CEO)へ就任(予定)。それに伴って、真田哲弥(さなだてつや)氏が代表取締役会長兼社長(CEO)から取締役会長へ、五十嵐洋介(いがらしようすけ)氏が代表取締役副社長(COO)から代表取締役副会長へと各々繰り上がり、五十嵐氏と森田氏の代表取締役2名体制へと移行(予定)した。
2. 事業方針
ただ、新体制への移行後も、これまでの方向性に大きな変更はない。すなわち、ゲーム事業中心に成長路線を継続するとともに、グローバルで高い価値提供を行い、「KLabブランド」を確立する中期目標のもと、「ゲームの長期安定運営」と「ヒット率の向上による収益の拡大」という2つの事業方針を掲げている。特に、2017年12月期に打ち立てた「3 PILLARS」(3つの柱)の更なる深化を図る考えだ。
3. 今後の方向性(3PILLARS)
同社は、ゲーム事業を更に成長させるために、(1)Japanese IPs(有力IPの獲得)、(2)Global Growth(グローバル展開の強化)、(3)Original Creations(自社IPの創出)の3つの柱を掲げ、以下の施策に取り組む構えである。
(1) Japanese IPs(有力IPの獲得)
a) IPタイトルのヒット実績やブランド力を武器に、日本の有力IPや成長期待のもてるIPのゲーム化権を獲得する。同社または他社が過去にゲーム化したIPの再ゲーム化も検討する。
b) グローバル展開力を養い、パブリッシャーとしての魅力をより高める。
c) アニメ出資等を通じて作品の創出にかかわっていく。
(2) Global Growth(グローバル展開の強化)
a) グローバル展開をより強化し、ゲーム1タイトル当たりの収益を最大化する。
b) グローバルにおけるマーケティングをより強化する。
c) 世界最大規模の市場となった中国で事業展開をより強化し成長を加速する。
(3) Original Creations(自社IPの創出)
a) 優秀な人材の獲得、パートナーアライアンス、社外の有力クリエイターとの連携をより強化していく。
b) アニメ化などのメディアミックス展開でコアなファン層を育成する。
c) 自社IPをグローバル展開する。
d) 最新のテクノロジーを取り入れたエンターテインメントを研究し、ビジネスへ活用する。
弊社では、スマートフォンゲーム市場の先行きに不透明感があるなかで、海外への展開、残存者利益の享受(外部リソースの活用を含む)は同社にとって絶好の成長機会になるものとみている。また、厳しい業界環境(新たなヒット作を出すことが難しい状況やそれに伴う開発コストの増大など)がリスク要因と成り得ることを踏まえると、コンテンツの価値を高め、メディアミックス展開を狙う施策(グッズ化やライセンスアウトなど、ゲーム以外での収益機会の創出)や、未配信のプラットフォームやデバイスへのゲーム展開により1タイトル当たりの収益最大化を目指す取り組みは、既存の経営資源や強みが生かせる上、手堅い成功が期待できる合理的な戦略であると評価しており、今後の動向が注目される。いずれにしても、日本のIPをゲーム化し世界中へ展開していくノウハウや独自のマーケティング力を生かして、いかに同社ならではの新たな価値を創出していけるかが成功のカギを握るだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<SF>
1. 社長交代を伴う新体制への移行
経営陣の若返りを図り、主力事業であるゲーム事業の更なる成長と企業価値の向上を目指すため、森田英克(もりたひでかつ)氏が代表取締役社長(CEO)へ就任(予定)。それに伴って、真田哲弥(さなだてつや)氏が代表取締役会長兼社長(CEO)から取締役会長へ、五十嵐洋介(いがらしようすけ)氏が代表取締役副社長(COO)から代表取締役副会長へと各々繰り上がり、五十嵐氏と森田氏の代表取締役2名体制へと移行(予定)した。
2. 事業方針
ただ、新体制への移行後も、これまでの方向性に大きな変更はない。すなわち、ゲーム事業中心に成長路線を継続するとともに、グローバルで高い価値提供を行い、「KLabブランド」を確立する中期目標のもと、「ゲームの長期安定運営」と「ヒット率の向上による収益の拡大」という2つの事業方針を掲げている。特に、2017年12月期に打ち立てた「3 PILLARS」(3つの柱)の更なる深化を図る考えだ。
3. 今後の方向性(3PILLARS)
同社は、ゲーム事業を更に成長させるために、(1)Japanese IPs(有力IPの獲得)、(2)Global Growth(グローバル展開の強化)、(3)Original Creations(自社IPの創出)の3つの柱を掲げ、以下の施策に取り組む構えである。
(1) Japanese IPs(有力IPの獲得)
a) IPタイトルのヒット実績やブランド力を武器に、日本の有力IPや成長期待のもてるIPのゲーム化権を獲得する。同社または他社が過去にゲーム化したIPの再ゲーム化も検討する。
b) グローバル展開力を養い、パブリッシャーとしての魅力をより高める。
c) アニメ出資等を通じて作品の創出にかかわっていく。
(2) Global Growth(グローバル展開の強化)
a) グローバル展開をより強化し、ゲーム1タイトル当たりの収益を最大化する。
b) グローバルにおけるマーケティングをより強化する。
c) 世界最大規模の市場となった中国で事業展開をより強化し成長を加速する。
(3) Original Creations(自社IPの創出)
a) 優秀な人材の獲得、パートナーアライアンス、社外の有力クリエイターとの連携をより強化していく。
b) アニメ化などのメディアミックス展開でコアなファン層を育成する。
c) 自社IPをグローバル展開する。
d) 最新のテクノロジーを取り入れたエンターテインメントを研究し、ビジネスへ活用する。
弊社では、スマートフォンゲーム市場の先行きに不透明感があるなかで、海外への展開、残存者利益の享受(外部リソースの活用を含む)は同社にとって絶好の成長機会になるものとみている。また、厳しい業界環境(新たなヒット作を出すことが難しい状況やそれに伴う開発コストの増大など)がリスク要因と成り得ることを踏まえると、コンテンツの価値を高め、メディアミックス展開を狙う施策(グッズ化やライセンスアウトなど、ゲーム以外での収益機会の創出)や、未配信のプラットフォームやデバイスへのゲーム展開により1タイトル当たりの収益最大化を目指す取り組みは、既存の経営資源や強みが生かせる上、手堅い成功が期待できる合理的な戦略であると評価しており、今後の動向が注目される。いずれにしても、日本のIPをゲーム化し世界中へ展開していくノウハウや独自のマーケティング力を生かして、いかに同社ならではの新たな価値を創出していけるかが成功のカギを握るだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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