950円
ウイルプラスホールディングスのニュース
■要約
1.会社概要
ウイルプラスホールディングス<3538>は、輸入車販売事業を行う4社の連結子会社を持つ純粋持株会社である。Jeep、FIAT、BMW、MINI、VOLVO、PORSCHEなど10ブランドの正規ディーラーを営む。祖業の地の福岡県を始め、東京都や神奈川県などで32店舗を展開している。また、成長戦略としてマルチブランド戦略、ドミナント戦略、M&A戦略を展開する。
同社は、CI変更や好立地への移転及び経営効率向上のために、既存店舗に投資を進めると同時に、商圏拡大、既存エリアの補完、既存ブランドの業容拡大に向け、新規店舗への投資をしている。さらに、M&Aにより、新たなエリアへの進出、新ブランドの獲得、既存ブランドのシェア拡大を図る。M&Aは他の正規ディーラーから事業譲受という形を取るため、それに関わる数値を前もって事業計画に組み入れることが難しい。案件発生時に機敏に対応するため、投資に波ができ、短期的な収益に影響が出るが、中長期的な成長トレンドを維持できると弊社では見ている。
2018年6月期の店舗投資は、年間で新規出店1店舗、事業譲受1店舗、店舗改装・移転改装3店舗であったものの、2019年6月期には新規出店4店舗、事業譲受2店舗、店舗改装・移転改装4店舗へと拡大した。店舗数の増加は、2018年6月期の2店舗に対し6店舗と増えた。
2. 2020年6月期第2四半期の業績概要
2020年6月期第2四半期は、前期に加わった店舗がフルに寄与したこともあって、売上高が前年同期比31.5%増、営業利益が同32.4%増の大幅な増収増益となった。期初計画比でも、売上高7.5%増、営業利益13.3%増の好決算であった。2020年6月期の店舗展開は、第2四半期にMINIのリニューアルオープンが1店舗、同社グループ初の輸入車中古車専門店の新規オープンが1店舗、第3四半期にMINIの新築移転オープンが1店舗であった。また、福岡及び近隣エリアでMINIのドミナント戦略を遂行し、同エリアのプレゼンスを高めた。
3. 2020年6月期の業績予想
2020年6月期通期予想は、売上高が前期比16.0%増、営業利益が同24.6%増とする期初予想を据え置いた。2019年10月に実施された消費税増税の影響は期初予想にある程度織り込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の拡大などは想定外となる。ただし、期初予想のままだと、車輪販売に応じて積み上がるストック型ビジネスとなる車輪整備や自動車保険手数料などその他の収入が、下期に上期より減少することになる。第2四半期末までに積み上がった商品在庫が、下期に納車となることから、通期予想は控え目と言えるだろう。
4. 事業戦略
新車販売が大幅に増えることが見込めないため、自動車販売業は大手への集約が見込まれる。正規ディーラーは、新CIへ準拠するための店舗改装、より好立地への移転、デモカーの増加、納期短縮のための手元在庫の増加など負担が重くなる。単一ブランドでモデルサイクルの波をかぶる小規模事業の経営は困難さが増す。このため同社では、買い手側として、今後もM&Aを継続し、中長期的な成長を実現する戦略を採っている。
■Key Points
・成長戦略としてマルチブランド戦略、ドミナント戦略、M&A戦略を展開
・2020年6月期第2四半期の営業利益は前年同期比32.4%増、計画比13.3%増
・2020年6月期第2四半期の実績を踏まえると、2020年6月期通期予想はやや控え目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
<YM>
1.会社概要
ウイルプラスホールディングス<3538>は、輸入車販売事業を行う4社の連結子会社を持つ純粋持株会社である。Jeep、FIAT、BMW、MINI、VOLVO、PORSCHEなど10ブランドの正規ディーラーを営む。祖業の地の福岡県を始め、東京都や神奈川県などで32店舗を展開している。また、成長戦略としてマルチブランド戦略、ドミナント戦略、M&A戦略を展開する。
同社は、CI変更や好立地への移転及び経営効率向上のために、既存店舗に投資を進めると同時に、商圏拡大、既存エリアの補完、既存ブランドの業容拡大に向け、新規店舗への投資をしている。さらに、M&Aにより、新たなエリアへの進出、新ブランドの獲得、既存ブランドのシェア拡大を図る。M&Aは他の正規ディーラーから事業譲受という形を取るため、それに関わる数値を前もって事業計画に組み入れることが難しい。案件発生時に機敏に対応するため、投資に波ができ、短期的な収益に影響が出るが、中長期的な成長トレンドを維持できると弊社では見ている。
2018年6月期の店舗投資は、年間で新規出店1店舗、事業譲受1店舗、店舗改装・移転改装3店舗であったものの、2019年6月期には新規出店4店舗、事業譲受2店舗、店舗改装・移転改装4店舗へと拡大した。店舗数の増加は、2018年6月期の2店舗に対し6店舗と増えた。
2. 2020年6月期第2四半期の業績概要
2020年6月期第2四半期は、前期に加わった店舗がフルに寄与したこともあって、売上高が前年同期比31.5%増、営業利益が同32.4%増の大幅な増収増益となった。期初計画比でも、売上高7.5%増、営業利益13.3%増の好決算であった。2020年6月期の店舗展開は、第2四半期にMINIのリニューアルオープンが1店舗、同社グループ初の輸入車中古車専門店の新規オープンが1店舗、第3四半期にMINIの新築移転オープンが1店舗であった。また、福岡及び近隣エリアでMINIのドミナント戦略を遂行し、同エリアのプレゼンスを高めた。
3. 2020年6月期の業績予想
2020年6月期通期予想は、売上高が前期比16.0%増、営業利益が同24.6%増とする期初予想を据え置いた。2019年10月に実施された消費税増税の影響は期初予想にある程度織り込んでいたが、新型コロナウイルス感染症の拡大などは想定外となる。ただし、期初予想のままだと、車輪販売に応じて積み上がるストック型ビジネスとなる車輪整備や自動車保険手数料などその他の収入が、下期に上期より減少することになる。第2四半期末までに積み上がった商品在庫が、下期に納車となることから、通期予想は控え目と言えるだろう。
4. 事業戦略
新車販売が大幅に増えることが見込めないため、自動車販売業は大手への集約が見込まれる。正規ディーラーは、新CIへ準拠するための店舗改装、より好立地への移転、デモカーの増加、納期短縮のための手元在庫の増加など負担が重くなる。単一ブランドでモデルサイクルの波をかぶる小規模事業の経営は困難さが増す。このため同社では、買い手側として、今後もM&Aを継続し、中長期的な成長を実現する戦略を採っている。
■Key Points
・成長戦略としてマルチブランド戦略、ドミナント戦略、M&A戦略を展開
・2020年6月期第2四半期の営業利益は前年同期比32.4%増、計画比13.3%増
・2020年6月期第2四半期の実績を踏まえると、2020年6月期通期予想はやや控え目
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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