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クリエイト・レストランツ・ホールディングスのニュース
*16:19JST クリレスHD Research Memo(9):グループ連邦経営の進化、DX推進等で成長軌道への回帰を目指す(2)
■今後の方向性
4. 数値計画
最終年度である2026年2月期の売上収益1,540億円(3年間の平均成長率9.2%)、営業利益108億円(同28.6%)、調整後EBITDA266億円(同4.0%)を目指す計画である。毎期30店舗(2025年2月期~2026年2月期)の新規出店、最終年度の実質既存店売上高のコロナ禍前比(2020年2月期比)は95.9%と段階的な回復を見込んでいるが、重視する調整後EBITDAについては2025年2月期にコロナ禍前の水準(252億円)を超える想定となっている。
5. サステナビリティへの取り組み
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>は、「サステナビリティ基本方針」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献することを通じて、長期的な企業価値向上を目指していく姿勢を明示するとともに、優先して取り組む社会課題(マテリアリティ)を、1) 食の安全安心、2) 産地との共存共栄、3) 脱炭素社会への貢献、4) 食品ロスの削減、5) 多様な人財の活躍推進の5項目に特定しているが、その一環として、以下の取り組みや目標を公表した。
(1) 気候変動への取り組み
気候変動に関する取り組み(脱炭素社会への貢献)を進めるため、1) ガバナンス、2) 戦略、3) リスク管理、4) 指標と目標を策定した。CO2排出量(原単位当たり)に関する目標(スコープ1+2)については、2030年に2013年対比50%削減を目指している。
(2) その他
新たに「サステナビリティ調達方針」を策定し、すべての購買取引や調達活動において、法令遵守及び公正な取引活動、人権や環境に配慮した責任ある調達等を行う方針としている。また、多様な人財の活躍推進に向け、積極的な人的資本への投資を行うとともに、2025年2月期の目標として、1) 女性管理職比率(9.9%→15.0%)、2) 外国籍管理職比率(0.5%→1.0%)、3) 外国人従業員比率(4.6%→7.0%)、4) 多様な勤務形態の利用率(3.6%→5.0%)、5) 障がい者雇用率(2.5%)を設定した。
6. 弊社の注目点
弊社でも、コロナ禍をきっかけとした環境変化を迅速かつ的確に捉え、ポートフォリオの見直しやグループ連携の強化、DX推進等により成長回帰を目指す戦略には合理性があると評価している。別の見方をすれば、そういった戦略の機動性にこそ、「グループ連邦経営」を展開してきた同社の本領が発揮されると言えるだろう。依然として不透明感は残るものの、外部環境が徐々に回復基調にあるなかで、消費者心理や生活様式の変化等に対応しつつ、いかに成長軌道に回帰させていくのか、ここからが本来の勝負どころとなる。特に、これまでのロケーションビジネスからブランドビジネスへの転換に注目したい。ポイントとして、1) いかにコアブランドを磨き上げ、ファンとの関係を作っていくのか、2) それに伴って同社の成長性や収益性にどのような影響を及ぼすのか、3) さらには新たなコアブランドの育成(獲得)を通じて、いかにポートフォリオの見直し(新陳代謝)を進めていくのかなどが挙げられ、これまでとは少し違った角度から投資の中身や戦略の進捗をフォローしていく必要があるだろう。いずれにしても、アフターコロナを見据え、外食業界の在り方や構造が大きく変化していくなかで、同社がいかに変革をリードし、アドバテージを取っていくのか、今後の動向に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
<AS>
4. 数値計画
最終年度である2026年2月期の売上収益1,540億円(3年間の平均成長率9.2%)、営業利益108億円(同28.6%)、調整後EBITDA266億円(同4.0%)を目指す計画である。毎期30店舗(2025年2月期~2026年2月期)の新規出店、最終年度の実質既存店売上高のコロナ禍前比(2020年2月期比)は95.9%と段階的な回復を見込んでいるが、重視する調整後EBITDAについては2025年2月期にコロナ禍前の水準(252億円)を超える想定となっている。
5. サステナビリティへの取り組み
クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>は、「サステナビリティ基本方針」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献することを通じて、長期的な企業価値向上を目指していく姿勢を明示するとともに、優先して取り組む社会課題(マテリアリティ)を、1) 食の安全安心、2) 産地との共存共栄、3) 脱炭素社会への貢献、4) 食品ロスの削減、5) 多様な人財の活躍推進の5項目に特定しているが、その一環として、以下の取り組みや目標を公表した。
(1) 気候変動への取り組み
気候変動に関する取り組み(脱炭素社会への貢献)を進めるため、1) ガバナンス、2) 戦略、3) リスク管理、4) 指標と目標を策定した。CO2排出量(原単位当たり)に関する目標(スコープ1+2)については、2030年に2013年対比50%削減を目指している。
(2) その他
新たに「サステナビリティ調達方針」を策定し、すべての購買取引や調達活動において、法令遵守及び公正な取引活動、人権や環境に配慮した責任ある調達等を行う方針としている。また、多様な人財の活躍推進に向け、積極的な人的資本への投資を行うとともに、2025年2月期の目標として、1) 女性管理職比率(9.9%→15.0%)、2) 外国籍管理職比率(0.5%→1.0%)、3) 外国人従業員比率(4.6%→7.0%)、4) 多様な勤務形態の利用率(3.6%→5.0%)、5) 障がい者雇用率(2.5%)を設定した。
6. 弊社の注目点
弊社でも、コロナ禍をきっかけとした環境変化を迅速かつ的確に捉え、ポートフォリオの見直しやグループ連携の強化、DX推進等により成長回帰を目指す戦略には合理性があると評価している。別の見方をすれば、そういった戦略の機動性にこそ、「グループ連邦経営」を展開してきた同社の本領が発揮されると言えるだろう。依然として不透明感は残るものの、外部環境が徐々に回復基調にあるなかで、消費者心理や生活様式の変化等に対応しつつ、いかに成長軌道に回帰させていくのか、ここからが本来の勝負どころとなる。特に、これまでのロケーションビジネスからブランドビジネスへの転換に注目したい。ポイントとして、1) いかにコアブランドを磨き上げ、ファンとの関係を作っていくのか、2) それに伴って同社の成長性や収益性にどのような影響を及ぼすのか、3) さらには新たなコアブランドの育成(獲得)を通じて、いかにポートフォリオの見直し(新陳代謝)を進めていくのかなどが挙げられ、これまでとは少し違った角度から投資の中身や戦略の進捗をフォローしていく必要があるだろう。いずれにしても、アフターコロナを見据え、外食業界の在り方や構造が大きく変化していくなかで、同社がいかに変革をリードし、アドバテージを取っていくのか、今後の動向に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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