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エレマテックのニュース
■中長期の成長戦略
1. 中期経営戦略「エレマテックNEXT」の概要と重点領域
エレマテック<2715>は、新しい中期経営戦略「エレマテックNEXT」を発表している。その中期戦略の柱として、「高付加価値型ビジネスの拡大」「国内外有力顧客の開拓」「自動車関連ビジネスの強化」の3つを掲げている。それぞれの進捗状況は下記のようになっている。
2. 高付加価値型ビジネスの拡大
(1) 完成品ODMチームが本格稼働
技術部、環境・品質保証部、営業部・開発部から派遣された専門家集団(営業、品質保証、設計)により「ODM※チーム」を組成、より付加価値の高い完成品ODMビジネスの積極展開を行ってきたが、これらが本格的に稼働しつつある。加えてこれらのODMチームをサポートする体制として、企画・設計・品質・配送を一元管理すると同時に、日本・海外の双方に営業、品質管理部隊を配置して海外サイドの品質をフォローする体制を整えた。
※「Original Design Manufacturing」の略で、委託者の依頼を受け、同社が独自に開発・設計・製造した製品(商材)のこと。同社では通常の仕入商品より付加価値が高いとしている
この結果、完成品ODMビジネスの量産実績として、ドライブレコーダー、コーヒーメーカー、駐車管理センサー、ウェアラブル活動量計、布団乾燥機などが挙げられる。さらに車載タブレット、ウェアラブル機器、LEDランタン、スティックPCなどの提案中案件としても進行中であり、今後の動向が注目される。
(2) 環境対応型商材の拡充
同社を取り巻く市場環境の1つとして、サステナビリティに対する意識が世界的に高まり、環境に配慮した商品への需要が急増している。同社では、このような流れを新たなビジネスチャンスと捉え、「エコ商材推進チーム」を設置した。その成果として、既に下記のような商材が上市されている。
a) 環境対応型梱包材:原材料がサトウキビと竹で構成。ゲーム機やヘッドセットの梱包に使用
b) 異種材料成形品:自然由来材料を成形品へ(脱プラへ貢献)。住宅関連事業等で出た廃材の再利用
c) 生分解性樹脂:自然環境で生分解される樹脂をストロー、スマホケース向け等に使用
3. 海外有力顧客の開拓
同社では、国内外の有力顧客から評価される「刺さる商材」の拡充を進めているが、その中で有望な商材として注目されるのがフォルダブルスマートフォン用商材である。スマートフォン業界では現在、液晶型から有機EL型への移行が進んでいるが、その先にあるのがフォルダブルスマートフォンである。このフォルダブル端末は開発過渡期であり、今後本格的な量産が開始されると予想されるが、このような流れは同社にとって、特に以下の2点で新たなビジネスチャンスである。
1つ目は日本製の有力商材の発掘である。同社が有する得意先6,300社、仕入先7,100社からの豊富な情報を生かして有力商材(背面の意匠から表面のフィルムまで幅広い商材)を発掘する計画だ。2つ目は中国系、米系顧客の攻略だ。過渡期にあるフォルダブル端末は新規参入の大きなチャンスであり、積極的に中国系、米系の顧客を開拓する。既に大手ローカル顧客との口座獲得済みであり、今後はフォルダブルスマホ商材をメインに、スペックイン活動を強化する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
<ST>
1. 中期経営戦略「エレマテックNEXT」の概要と重点領域
エレマテック<2715>は、新しい中期経営戦略「エレマテックNEXT」を発表している。その中期戦略の柱として、「高付加価値型ビジネスの拡大」「国内外有力顧客の開拓」「自動車関連ビジネスの強化」の3つを掲げている。それぞれの進捗状況は下記のようになっている。
2. 高付加価値型ビジネスの拡大
(1) 完成品ODMチームが本格稼働
技術部、環境・品質保証部、営業部・開発部から派遣された専門家集団(営業、品質保証、設計)により「ODM※チーム」を組成、より付加価値の高い完成品ODMビジネスの積極展開を行ってきたが、これらが本格的に稼働しつつある。加えてこれらのODMチームをサポートする体制として、企画・設計・品質・配送を一元管理すると同時に、日本・海外の双方に営業、品質管理部隊を配置して海外サイドの品質をフォローする体制を整えた。
※「Original Design Manufacturing」の略で、委託者の依頼を受け、同社が独自に開発・設計・製造した製品(商材)のこと。同社では通常の仕入商品より付加価値が高いとしている
この結果、完成品ODMビジネスの量産実績として、ドライブレコーダー、コーヒーメーカー、駐車管理センサー、ウェアラブル活動量計、布団乾燥機などが挙げられる。さらに車載タブレット、ウェアラブル機器、LEDランタン、スティックPCなどの提案中案件としても進行中であり、今後の動向が注目される。
(2) 環境対応型商材の拡充
同社を取り巻く市場環境の1つとして、サステナビリティに対する意識が世界的に高まり、環境に配慮した商品への需要が急増している。同社では、このような流れを新たなビジネスチャンスと捉え、「エコ商材推進チーム」を設置した。その成果として、既に下記のような商材が上市されている。
a) 環境対応型梱包材:原材料がサトウキビと竹で構成。ゲーム機やヘッドセットの梱包に使用
b) 異種材料成形品:自然由来材料を成形品へ(脱プラへ貢献)。住宅関連事業等で出た廃材の再利用
c) 生分解性樹脂:自然環境で生分解される樹脂をストロー、スマホケース向け等に使用
3. 海外有力顧客の開拓
同社では、国内外の有力顧客から評価される「刺さる商材」の拡充を進めているが、その中で有望な商材として注目されるのがフォルダブルスマートフォン用商材である。スマートフォン業界では現在、液晶型から有機EL型への移行が進んでいるが、その先にあるのがフォルダブルスマートフォンである。このフォルダブル端末は開発過渡期であり、今後本格的な量産が開始されると予想されるが、このような流れは同社にとって、特に以下の2点で新たなビジネスチャンスである。
1つ目は日本製の有力商材の発掘である。同社が有する得意先6,300社、仕入先7,100社からの豊富な情報を生かして有力商材(背面の意匠から表面のフィルムまで幅広い商材)を発掘する計画だ。2つ目は中国系、米系顧客の攻略だ。過渡期にあるフォルダブル端末は新規参入の大きなチャンスであり、積極的に中国系、米系の顧客を開拓する。既に大手ローカル顧客との口座獲得済みであり、今後はフォルダブルスマホ商材をメインに、スペックイン活動を強化する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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