東京株式（大引け）＝６８円安、材料難のなかポジション調整の売りに押され反落

　１７日の東京株式市場は売り優勢の展開に終始したが、下値では押し目買いが厚く、日経平均株価は１万９５００円台前半でもみ合う動きをみせた。

　大引けの日経平均株価は前日比６８円５５銭安の１万９５２１円５９銭と反落。東証１部の売買高概算は２０億１３６１万株、売買代金概算は２兆４５９５億４０００万円。値上がり銘柄数は７４２、対して値下がり銘柄数は１１１６、変わらずは１４８銘柄だった。

　きょうの東京市場は、前日の米国株市場でＮＹダウが小幅ながら反落したほか、１ドル＝１１３円台前半でもみ合う為替相場を横目に下値を試す展開。材料難のなか、期末接近で機関投資家のポジション調整の売りが観測されるほか、大引けのＦＴＳＥ株価指数の構成銘柄見直しに伴い日本株への売り需要を警戒した目先筋の売りも下押し圧力につながった。大阪の学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題で、国会の混乱など株式市場への影響を懸念する声もあった。ただ、下値では押し目買いニーズも強く、日経平均は一時１００円を超える下げ幅で１万９５００円台を割る場面もあったが、その後は下げ幅を縮小している。売買代金は前場段階では１兆円を下回っていたが、後場は指数構成銘柄の見直しに絡む売買が加わり２兆５０００億円近辺まで膨らんだ。

　個別では、トヨタ自動車<7203.T>、富士重工業<7270.T>など自動車株が売りに押され、ソフトバンクグループ<9984.T>、村田製作所<6981.T>も軟調だった。インベスターズクラウド<1435.T>、兼松サステック<7961.T>が安く、タカラレーベン<8897.T>も大きく売り込まれた。ライオン<4912.T>が値を下げ、東京ドーム<9681.T>も下値を探る展開に。クリーク・アンド・リバー社<4763.T>、電気興業<6706.T>なども下落した。

　半面、任天堂<7974.T>が売買代金トップで上値追い、ファナック<6954.T>も物色人気を集めた。ＳＵＭＣＯ<3436.T>も堅調。ミネベアミツミ<6479.T>も高い。新家工業<7305.T>、北の達人コーポレーション<2930.T>が大幅高、東京個別指導学院<4745.T>も活況高となった。北越銀行<8325.T>、ビジョン<9416.T>が値を飛ばしたほか、ホシデン<6804.T>も高い。クラリオン<6796.T>も物色人気となった。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）