日米金融政策当局トップが発言=外為どっとコム総研 神田卓也

著者:神田卓也
投稿:2015/05/22 09:39

日米金融政策当局トップが発言

本日は、日米両国で金融政策当局のトップが発言を行う。
日銀は、金融政策決定会合で景気判断の上方修正を行う模様であり、金融政策の現状維持を決める公算が大きい。

黒田総裁が、景気と物価の先行きに自信を示せば示すほど追加緩和期待が後退するというジレンマに陥る事になりかねず、どちらかと言えば円高リスクとして警戒すべきかもしれない。

一方のイエレン米FRB議長の講演タイトルは、ずばり「経済見通し」。FOMCなどで1-3月期の減速傾向は一時的との見方が示されているが、4月分の経済指標に冴えない結果が続いている事について議長がどのような見解を示すのか注目される。

ハト派の同議長が利上げに前向きな姿勢を示す公算は小さいが、6月利上げの可能性は既にほぼ消滅しているだけに、よほどの弱気発言とならない限り市場へのインパクトは小さいだろう。

本日のドル/円は、日米金融政策の方向性を窺いながら方向感を模索する事になるが、週末を控えて(米国勢は3連休前)どちらかと言えば調整含み(下落方向)の展開になりやすいと考えられる。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長
配信元: 達人の予想