<クローズアップ> 日本のお家芸「センサー関連株」、2020年約6兆円の巨大市場(2)

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2014/05/23 08:41
 一方、車載向けでは、ハイブリッド車や電気自動車などエコカー市場の拡大が、温度センサーを中心に強力なフォローウインドを形成している。

 今後については「環境・エネルギー分野でのスマートメーター導入本格化に加え、老朽化対策が焦眉の急となっている社会インフラのモニタリングなど、新たな有力市場がセンサー需要を牽引する」(業界アナリスト)状況にある。

 国策的な後押しでクリーンエネルギーへの需要が喚起される中、代表的な太陽光発電分野では、ソーラーパネル向けパワーコンディショナーに組み込まれる電流センサーへの引き合いが旺盛だ。

 また、社会インフラでは、国土強靭化の政策テーマを背景に、「トンネルや橋梁などの安全管理で、構造物の強度を測定する必要に迫られており、微小なひずみを電気信号として検出するひずみゲージなどへの潜在需要が大きい」(同)という。

 いずれにせよセンサー開発では緻密で高度な技術力が要求されることから、世界でも総合的な実力を擁する日本企業に委ねる動きが強い。換言すれば海外との競合によるコスト採算悪化などに気を奪われることなく、関連メーカーは高機能製品の開発を進捗させ、存分に市場拡大の恩恵を享受することができるのだ。

 個別銘柄では、前述した「ひずみゲージ」で国内断トツのシェアを誇る共和電業<6853.T>への評価が高まっている。今12月期に営業利益段階で17億円(前期比17.8%増)と10期ぶり過去最高益更新が予想される好業績と合わせ、株価の上昇余地は大きい。

出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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