CDSは2300台で高止まり、既存株主の権利は徐々に奪われるだろう
もみ合い。取引銀行に対して”黒字化”を示すことで、追加融資を受けると報じられている。市場ではとりあえず最悪の事態は避けられるとして、安心感は強まっているようだ。しかし、銀行側のロジックとしては、無理やりでも黒字化シナリオを提示させないと、融資できないという事情がある。シャープ側が強引に鉛筆をナメナメした可能性が高く、投資家としては「黒字化計画」を鵜呑みにできないだろう。倒産確率を示すCDSは2300bp台で高止まり、第20回CBも60円台後半となっており、危険水準であることに違いはない。仮に9月末の決算を乗り切れたとしても、CBなどの償還問題、株式希薄化懸念は残る。既存株主の権利は徐々に奪われる形となり、株価はそれを反映した動きとなるだろう。