株高でリスク選好続くも、為替は売買交錯 ドル円一時145円台も反落=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/09/26 20:24
株高でリスク選好続くも、為替は売買交錯 ドル円一時145円台も反落=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、株高のなかで為替は売買が交錯している。今日も中国の景気対策を受けて香港ハンセン指数や上海総合指数はともに4%超高だった。欧州株や米株先物・時間外取引もリスク選好ムードを受けて上昇している。ドル円はロンドン朝方に145.20近辺まで買われた。しかし、停戦交渉が期待されたイスラエルとヒズボラは双方とも攻撃を継続、中東地政学リスクが意識されてドル円は144.30付近まで反落している。クロス円も上下動、方向感が定まらない。ユーロ円は161円台、ポンド円は193円台を中心とした取引。ポンド対ユーロでは、きょうはポンド買いが優勢。昨日のOECD経済予測ではユーロ圏と英国の成長見通しで強弱が分かれたが、きょうもドイツ5大経済研究所が今年のドイツ経済についてマイナス成長に下方修正した。また、この日のスイス中銀政策金利発表は予想通り25bp利下げを発表したが、今後の利下げ継続姿勢も示していた。市場ではECBについても年内にあと50bpの利下げを織り込んできており、よりハト派の見方となっている。前日の動きに対する調整も交えて、改めてポンド買い・ユーロ売りとなっているようだ。ユーロドルは1.11台前半から半ばでの振幅、ポンドドルは1.33台前半から後半へと上昇している。

 ドル円は144円台前半での取引。この日は神経質な上下動となっている。東京市場では中国の景気対策期待で円売りが優勢。144.50付近から145円台へと買われた。ロンドン朝方には一時145.20近辺まで高値を伸ばした。香港株などに続いて欧州株も堅調に推移。しかし、緊張緩和が期待された中東情勢が再び緊張すると円買いに押されて144.40付近へと安値を広げている。あすの自民総裁選を控えていることもあり、円相場は神経質な値動きとなっている。

 ユーロドルは1.11台半ばでの取引。東京市場で1.1130付近から1.1158近辺まで買われたあと、スイス中銀の緩和継続姿勢を受けてECBの年内50bp利下げ観測も台頭、1.1126近辺まで反落した。米債利回り低下とともに1.1160付近へと再び上昇。落ち着かない値動きとなっている。ユーロ円は上に往って来い。東京午前に160.86近辺の安値をつけたあとは、ロンドン序盤にかけて161.85近辺まで高値を伸ばした。その後は売りに転じると161円ちょうど付近へと反落している。対ポンドではユーロ売りが優勢。ドイツ5大経済研究所は今年のドイツ経済成長をマイナス成長に下方修正している。

 ポンドドルは1.33台後半での取引。本日ここまで買いの流れが続いている。東京午前の1.3313近辺を安値に足元では1.3390付近へと上昇。ポンド円は東京午前の192.51近辺を安値にロンドン朝方には193.76近辺まで高値を伸ばした。その後は上値を抑えられているが、193円台は維持している。ユーロポンドは軟調。0.8360付近から0.8335付近へと軟化している。ポンド関連の新規材料は見当たらず、前日のポンド売りに調整が入った面もあるようだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

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