【これからの見通し】今週は円安の流れ続く、中国の景気対策や米ソフトランディング期待で

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/09/26 15:53
【これからの見通し】今週は円安の流れ続く、中国の景気対策や米ソフトランディング期待で

 今週は円安の流れが続いている。来週の国慶節大型連休を控えて、今週は中国人民銀行などから続々と景気対策が打ち出されている。中国・香港株はにわかに活気づいて連騰している。豪州や欧州などにとっても中国の景気回復は朗報となっている。昨日のOECD経済見通しでは今年の世界経済成長率見通しが引き上げられたが、今週の中国の施策を受けて、さらに見通しがさらに明るくなることが期待されよう。

 また、先週の米FOMCでは予防的に50bpの大幅利下げが発表された。市場では、足元の米経済の不透明感よりもソフトランディング期待が広がってきているようだ。再びハイテク株主導で米株式市場が活況となっている。

 リスク選好ムードが広がるなかで、ドル円は先週の139円台半ばを安値として、足元では145円付近まで買われている。明日の週末を控えて、145円台乗せからさらに上昇するのか、あるいは調整の動きに押し戻されるのか。きょうは神経質な相場展開となりそうだ。

 足元のマーケットはリスク動向に目が向いているようで、リスク選好の円売りとなっている。しかし、米FOMCが4年半ぶりに利下げを開始したことを考えると、日米金利差は今後縮小に向かうことは必至だ。自民新総裁が誰になるのかによって日銀の利上げペースには不透明感がつきまとうが、米国が利下げを継続する限りは基調としてのドル売り・円買い圧力は根強いものと思われる。金利差に市場の関心が戻る局面へと変化する動きには注意を払っておきたい。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、スイス中銀政策金利、香港貿易収支(8月)、南ア生産者物価指数(PPI)(8月)、米実質GDP(確報値)(2024年 第2四半期)、米新規失業保険申請件数(09/15 - 09/21)、米耐久財受注(速報値)(8月)、米中古住宅販売成約指数(8月)、メキシコ中銀政策金利など。スイスとメキシコの中銀は利下げを実施する見込み。

 発言イベント関連は米金融当局者の発言機会が目白押しだ。クーグラーFRB理事、コリンズ・ボストン連銀総裁、ボウマンFRB理事、パウエルFRB議長、ウィリアムズNY連銀総裁、バーFRB副議長、クックFRB理事、イエレン米財務長官などの講演やイベント参加が予定されている。欧州関連では、ECB経済報告、ジョルダン・スイス中銀総裁の記者会見、ラガルドECB総裁、デギンドスECB副総裁、シュナーベルECB理事などのイベント参加が予定されている。その他では米7年債入札(440億ドル)が実施される。一連の金融当局者発言を通じて、市場の視線が金融当局の利下げ動向に移る可能性もありそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

「#相場見通し」 の最新ニュース