ロンドン市場の4連休明け
昨日の市場は、ややパニック的だった様に思います。多分、ロンドン市場が4連休明けとなった事と関係が深いのかもしれません。エリザベス女王・即位60周年式典の為の祝日だった訳ですが、休み前には、スペインの金融システム不安が危機的な状況に見え、そこに、米・5月雇用統計までが目を覆わんばかりの弱い数字となった為、ロンドン勢は、リスク回避方向に相当なポジションを傾けた様でした。一部の投資家は、それを知ってか知らずか、金曜日のNY市場時間の内に、或る程度のポジション調整を済ませ、ユーロや豪ドルがかなり安くなっていた処で買い戻し、77円台に突入していたドル円にすら、「すわ、介入か?」と思わせる程のまとまったショートカバーが入りました。
ポジション調整不十分のまま
しかし、金曜日の米国株が大幅安のまま、米国債相場は大幅高(利回りは急落)のまま越週した事で、週末の調整を見送って、そのまま4連休入りしてしまったロンドン勢もそれなりにいたのだと思います。ところが、週明け以降、米国債利回りが3日連続で急反発に向かい、豪準備銀は予想通り利下げを行ったものの、その後は、材料出尽くし的に豪ドル売りは弱まってしまい、リスク回避方向のポジションをもったまま休暇入りしていた向きには厳しい相場状況となりました。更に、昨日の豪GDPが予想の倍以上の強い数字となった為、豪ドルが一段高となり、ユーロも連れ高となった処で、休日明けのロンドン勢参入となり、ショートが大きく踏まされる展開が更に強まったものと思われます。
豪ドルも漸く頭打ちか?
そのフォロー・スルーとも云う動きが、今日の豪雇用統計後の動きだったものと思うのですが、流石に、豪ドル円が79円台、豪ドル/ドルが0.99ドル台まで買われてしまい、これ以上買い進むだけの材料は見当たらなくなって来ている様に思われます。ここ数日の相場上昇を引っ張って来たのが、豪ドルだったと考える事が出来ますから、今後も、その方向性に気を付ければ、ユーロやドル円の方向性にも、示唆を与えてくれるものと思います。豪ドル円の上値が重くなってくる様なら、ユーロ円、ドル円も反落と云う事になるでしょう。