三井住友トラ、今期最終を一転55%減益に下方修正

配信元:株探
投稿:2023/10/30 15:00
 三井住友トラスト・ホールディングス <8309> [東証P] が10月30日大引け後(15:00)に業績修正を発表。24年3月期の連結最終利益を従来予想の2000億円→850億円(前期は1910億円)に57.5%下方修正し、一転して55.5%減益見通しとなった。
 なお、4-9月期(上期)の業績見通しは引き続き開示しなかった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 当グループは、「従来型の安定株主としての政策保有株式」は原則すべて保有しないという方針の下、取引先企業との対話を通じて政策保有株式の削減を継続しています。他方、本活動には相応の時間を要することを考慮し、株価変動に伴う資本への影響を縮減するために、日本株ベア型の投資信託(以下「ベア投信」)を用いたヘッジを行っています。足下の当グループを取り巻く経済環境は、資本コストを意識した日本企業のガバナンス改革等の構造変化が進展するとともに、物価高や賃上げ、金利上昇、株高など、バブル崩壊後30年続いたデフレ脱却が視野に入ってきていると認識しています。かかる環境の変化は、当社の企業価値向上及び市場の資金循環にとって新たな追い風であり、中期経営計画で掲げる3年1,500億円(取得原価)の政策保有株式の削減活動を加速するとともに、ベア投信についてもポジションの縮小・再構築を進めているところです。他方、株価が上昇すると、ヘッジ対象である政策保有株式とヘッジ手段であるベア投信のネットの評価益が拡大、資本も増加する一方、会計上は、政策保有株式とベア投信は個々に評価されるため、ベア投信の評価損拡大に伴う減損損失の発生リスクも上昇することになります。こうした将来のリスク要因への対応として、2024年3月期を通じて多額のベア投信の売却損計上を見込んでいることから、上表の通り、業績予想を修正することとなりました。なお、当グループの本業ビジネスの業績を示す実質業務純益は堅調に推移しており、通期予想を100億円上方修正(3,300億円)します。また、公表済の2024年3月期配当予想については、本業の堅調推移に加え、ベア投信の売却損計上は評価損から実現損への振替であり、資本十分性に懸念がないことから、変更しません。
配信元: 株探

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