【これからの見通し】米債利回りの上昇が継続、ドル高相場に ドル円は150円つけた後どう動くのか

著者:MINKABU PRESS
投稿:2023/10/03 15:53
【これからの見通し】米債利回りの上昇が継続、ドル高相場に ドル円は150円つけた後どう動くのか

 このところドル高相場が続いている。米債利回りの上昇の流れがかなり鮮明となっており、現在の相場の主役となっているようだ。米10年債利回りは5.00%を目指しているとの声も市場で広がってきているもよう。

 昨日発表された米ISM製造業景気指数の上振れや製造業PMI確報値の上方改定に示されるように、米経済動向はかなり底堅い。今年のマイナス成長を予想しているドイツなどとの経済状況の差が浮き彫りになっているようだ。ユーロドルは1.05台割れから1.04台後半へと一段安。ポンドドルも1.21台割れから1.20台後半へと連れ安。

 豪中銀は政策金利の据え置きを継続している。豪ドル/ドルは発表からやや遅れて下押しされてきている。0.64台割れとなる動きを示している。最近の原油高にもかかわらず、声明が比較的慎重なトーンを維持していることが豪ドル売りを誘っているようだ。

 ドル全面高となるなかで、ドル円もじりじりと150円に接近している。ただ、そのスピードが亀の歩みであるために、クロス円では円高の動きとなっている。世界的な高金利が株式市場を圧迫している面があるほか、政府・日銀の円買い介入に対する警戒感が150円台での買いを躊躇させているようだ。ただ、ドル買いが進行するなかで、150円台を付けてくる可能性は高く、大台乗せとなったあとの相場展開には注意したい。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、比較的少なめ。米JOLTS求人件数(8月)が雇用統計の週のなかで注目されそうだ。市場予想は880.8万件と前回の882.7万件からやや減少するみこみ。その他には、トルコ物価統計(9月)、ブラジル鉱工業生産指数(8月)などが発表される。

 発言イベント関連では、レーンECBチーフエコノミストが経済会議「インフレ:ピークから下降」で討論会に参加する。ボスティック・アトランタ連銀総裁が2024年の経済見通し「インフレ、金利、労働市場、不確実性」について講演を行う。ビルロワドガロー仏中銀総裁が中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する会議に出席する。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)
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