東京株式（大引け）＝４２円高、足もとの円高進行を嫌気して上値重い展開に

　５日の東京株式市場は、為替市場で足もと円高が進んでいることなどを警戒して売り優勢となった。日経平均は小幅に反発したもののＴＯＰＩＸは安く引けた。

　大引けの日経平均株価は前営業日比４２円５０銭高の２万７８２０円４０銭と反発。プライム市場の売買高概算は１０億６９２５万株、売買代金概算は２兆６４０２億円。値上がり銘柄数は６１６、対して値下がり銘柄数は１１３６、変わらずは８４銘柄だった。

　きょうの東京市場は主力株が高安まちまちの展開となり、日経平均株価は２万７０００円台後半の狭いゾーンでもみ合う展開となった。前週末の米国株市場では１１月の米雇用統計が市場予測を上回る強い内容であったことで、インフレ警戒感から一時大きく売られる場面があったものの、その後は持ち直し小幅プラス圏で引けた。米長期金利がいったん上昇したが、その後に水準を切り下げたことが買い安心感につながった。ただ、日米金利差縮小思惑から外国為替市場では一段とドル安・円高に振れており、きょうの東京市場ではこれが上値を重くした。日経平均は引け際に締まり、４０円あまり上昇して取引を終えたが、ＴＯＰＩＸはマイナス圏で引けたほか、値上がり銘柄数を値下がり数が大幅に上回り、実質的には下げ相場だったといえる。

　個別では、きょうも圧倒的な売買代金をこなしたレーザーテック<6920.T>が続伸歩調となったほか、大商いで売買代金２位に入ったファーストリテイリング<9983.T>も大幅高。エーザイ<4523.T>が活況裏に値を飛ばし、日本製鉄<5401.T>も上昇した。ファナック<6954.T>、ＳＭＣ<6273.T>が高く、資生堂<4911.T>も値を上げた。ハークスレイ<7561.T>が値上がり率トップとなり、日精エー・エス・ビー機械<6284.T>も大幅高、エニグモ<3665.T>も急伸。ニーズウェル<3992.T>も高い。

　半面、トヨタ自動車<7203.T>が冴えず、東京エレクトロン<8035.T>は売りに押された。日本郵船<9101.T>も利食い優勢だった。オリンパス<7733.T>が売られ、キーエンス<6861.T>も軟調。日立製作所<6501.T>が下落、メルカリ<4385.T>も値を下げた。ＢＥＥＮＯＳ<3328.T>は急落。日本電波工業<6779.T>が大幅安となり、アインホールディングス<9627.T>、テモナ<3985.T>の下げも目立った。

出所：MINKABU PRESS