米感謝祭を控えて、ドル売りの動きはまちまち ドル円138円台前半=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2022/11/24 21:15
米感謝祭を控えて、ドル売りの動きはまちまち ドル円138円台前半=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、ドル売りが優勢。ただ、米感謝祭を控えた調整の圧力もあり、通貨ごとにまちまちの動き。ドル売り傾向が目立ったのがドル円で、139円台では売りが入り、安値を138.06近辺まで広げている。クロス円の下落も伴っており、円買いの面も強い。次に、ポンドドルが底堅く、一時1.2132近辺まで高値を伸ばした。ラムスデン英中銀副総裁が、より一層の利上げが必要になると予想、国内要因によるインフレの圧力が緩和され始めていることはまだ確信できず、などと述べたことがポンド買いを誘った。ポンドは対円では売りに押されているが、対ユーロでは堅調に推移している。ユーロドルは上昇一服。調整圧力に押されて1.04台割れから1.0382近辺まで軟化している。11月独Ifo景況感指数は86.3と市場予想85.0を上回った。Ifoエコノミストは、ドイツ経済は希望のシグナル送っている、と企業見通しが改善する兆候を指摘していた。しかし、ユーロ買い反応はほとんどみられていない。トルコ中銀は政策金利を予想通り9.0%に引き下げ、利下げサイクルの終了を表明した。リラ相場は振幅も、特段の方向性はみせなかった。欧州株や米株先物は堅調に推移しており、前日の米FOMC議事録での利上げペース鈍化見通しを受けた好ムードが続いている。

 ドル円は138円台前半での取引。前日の海外市場からのドル売りの流れが継続。ロンドン時間には一時139円台へと反発した後は再び下落。安値を138.06近辺まで広げた。大台割れには至っていないが、反発力も鈍い。クロス円全般に下げており、円買いが広がる面も。

 ユーロドルは1.04付近での取引。前日海外市場での上昇の流れを受けて東京午後には1.0448近辺まで高値を伸ばした。その後は調整売りに押されており、ロンドン時間には一時1.0382近辺まで反落している。ユーロ円は145円付近で上値を抑えられると143.66近辺まで安値を広げた。対ポンドでもユーロ売りが広がっている。ただ、目立ったユーロ売り材料はみられていない。11月独Ifo景況感指数は予想を上回った。オランダ中銀総裁は、2023-24年と高インフレが続く、今後数カ月は金利が上昇する見込みなどとしていた。

 ポンドドルは1.21台前半での取引。前日からの上昇のあと、ロンドン序盤には1.21台割れから1.2060付近まで反落。しかし、その後再び買われて1.2130近辺に高値を更新した。ラムスデン英中銀副総裁が、より一層の利上げが必要になると予想、と発言したことに素直な反応を示していた。ユーロポンドでもポンド買いが優勢。0.8630付近から0.8580付近へと下落している。一方で、ポンド円は上値が重い。168円付近から一時167.16近辺まで下落した。ただ、その後は167円台後半へと下げ渋っている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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